この博物館はサクレクール教会と隣接しているのでこの教会の見学と教会の展示室も見学が絶対に良いと思います。この教会には法衣や礼拝に使う、以前使われてた用具がいろいろとあります。法衣といっても服飾の観点からするとかなり興味深いものがあると思います。その色使い、仕立ての仕方、当時使われていた生地や糸の豪華絢爛なこと。フランス革命で多くの教会や聖職者が残虐の対象にならなければならないほど恨まれた財力がここに集結しているという感じですね。今日食べるパンがない人たちが充満しているこの場所でこれだけの贅沢な法衣を着ていた僧侶がいたもんかとおもいました。聖杯コレクションについて言えばまるでインディージョーンズの世界ですよ、全く。もしかしたらスピルバーグ監督はここに来たことあったのかしら。
この美術館はそもそも修道院の一部だったから、入り口は当時の回廊がそのまま残っています。この回廊、ロマネスク建築の美しさがとても映えているのですが、それは南ブルゴーニュにある世界遺産のパレ・ル・モニアルを思い出させます。パレよりまったく参拝者も観光客も少ないから静かに見れるのと夕方、ここに来ると光がアーチを通して入るのがとても綺麗に見えます。ディジョンに数日滞在されるようであればこの回廊で休憩するのはとてもよいリフレッシュになりますよ。その静寂さが全くの善です。
この美術館の見学の仕方はまず荷物をロッカーに預け、入館料、ロッカー代ともに無料です、階段を一気に3階まで上って、4階は子供向けのアトリエなどがあり展示物はないので、スキップ、3階からスタート。ディジョンはマスタードの本場だから昔ながらのマスタードの壷コレクションなんかあってディジョンらしい。
またここがエッフェル塔を建築したギュスターヴ・エッフェルの出身地であることは観光客にはしられてないけれど、この博物館にあるエッフェル塔をモチーフにしたいろいろなグッズで知ることでしょう。
詳細はこちら
http://blogs.yahoo.co.jp/beaucaillou7/51015139.html
夢路とみこ
[304]ボーヌのマスタード
マスタードと言えば、やっぱりディジョンだけど、でも有名なシェフ達はディジョンではなくボーヌのマスタード、ファロのマスタードを使うことが多い。私自身はディジョン名物で昔からあるマイユの方が好きなのですが、でも、ボーヌのそれも悪くはない。お塩と一緒でその用途によってマスタードも使い分けるようにしています。マイユが好きな理由は白ワインがたっぷり入っているせいかまろやかな味わいがあるので、茹でたフランクフルトなんかに付けるのにはとっても良い。しかし、サラダドレッシングなんかで、ちょっとピリ辛の味を求めるときはやっぱりファロかな。
最近ディジョンではアモラマイユの工場閉鎖が決まりかなりの失業者が出るから大規模なデモがあったと聞いたばかり。ディジョンを代表するマスタード、マイユはアモラの高級ブランドで、アモラは一般的なライン。この工場の中にマスタード博物館があり、大昔に第6号でも紹介しましたが。多分、もうないんだろうな、この博物館も。
見学は完全予約制。ガイドは英語とフランス語ですが、一部日本語のオーディオガイドがあり、マスタードを作っていた昔の機械、殆どが木製なのでまたまたびっくりですが、の説明なんかはこのオーディオガイドで聞けます。マスタードの粒を食べてみたり、触ってみたりととても楽しいですね。フランス語の解説がわかんなくてもへっちゃらよ。
この博物館ではマスタードを自分で作る体験もできる、そして、見学の最後は試食会があり単にマスタードを試食するのではなく、マスタードをつけて食べれるようにカナッペやスティック野菜があるのが嬉しい。試食するものも、オーソドックスなものに、エストラゴン入り、フレッシュなエストラゴン、ハーブそのものは私はあまり好きでないのですが、マスタードの風味付けになっているのは美味しかったですね。そしてカシスがはいった、ピンクマスタード。私には慣れない味、でも一緒に見学していたほかのフランス人観光客には受けていたけど、味覚の違いでしょうねあれは。料金10ユーロで見学、試食、お土産、この会社は暫く倒産しなさそうね。
先日ここに観光アテンドで行った様子はこちらでどうぞ。
http://blogs.yahoo.co.jp/beaucaillou7/50800210.html
http://blogs.yahoo.co.jp/beaucaillou7/50800315.html
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