ブルゴーニュはワイン産地として知られているからカーブ巡りを旅行のテーマにする方も多いかと思います。ここはディジョン、ニュイ、ボーヌ間をバスでも電車でも行ける。これらの町を起点にすれば幾つもカーブ巡りが楽しめる。ワイン雑誌や本で見るようなカーブが多いからワイン好きにはたまらないのも分かる。しかし、ワイナリーが全て観光客歓迎とは言い難し。
同じ観光客でも隣国のスイスやドイツから来る人たちは車で来て何ケースも買ってくれるから歓迎。カーブで樽からスポイトで特級クラスのワインをちょっと試飲させても元が取れるから全然平気。撮りたいだけカーブの写真を撮り、飲みたいだけ試飲して「荷物になるから。。。。」と1本も買わずに去って行く観光客がいるから「一般はお断り」とするカーブがあり、5,6名の団体でカーブ見学を申し込むと電話口で「買ってくれそうな人いるの?」と大胆に本音を言うカーブもあったりします。
[162]どっちが贅沢
私はカメラ好き。私のベイビーは85年に購入したミノルタX300というマニュアルカメラ。撮るのはもっぱら景色ばかり。20年近くいる私の旅仲間。撮る物は景色が中心。特に葡萄畑の写真を撮るのが大好き。ディジョンがあるコート・ドール県の意味する「黄金の傾斜」になる秋は私のベイビーには休暇がない。ベイビーの修理費に並んで私の財布を泣かせるのはフランスにおけるフィルムと紙焼きの高さ。パック販売されているフィルムスピードは200が主流。
安く焼いてくれる店でも24枚フィルムを出すと3日くらい掛かり5ユーロも取られる。これの倍くらいする店はサイズも大きいし品質も良い、でも日本ならもっと早くて安くって綺麗な仕上がりになるのに。フィルムももっと安いし。だから日本へ行く度にフィルムをごっそり買い込んでこちらに戻ってきます。カメラを最初に造ったのはフランス人、それもブルゴーニュはシャロン・シュル・ソーヌ出身のニエプス、なのに何故写真がこんなに高いの?彼らに言わせると「写真」は贅沢品扱いらしい。自分の考案したものが高く見積もられていると知り草葉の陰で聞くニエプスはニンマリとしているかしら。