[079]ラルキュビューズ庭園

私が住んでいるアパルトマンは私にとって最高の立地条件が整っています。まず駅まで徒歩10分、勤務先まで徒歩15分、語学学校まで愛用のチャリをかっ飛ばせば20分位というもの。市街のレストラン街やカフェにもそれ程遠くないから少々夜遊びしても歩いて帰れる位に近くて安全。
元メイド部屋だったのを改築したらしく、12畳位のスペースに簡易キッチンと簡易シャワーと簡易洗面所が全て納まっている。機能的だけど、ちと辛い。もう少し家賃を出せば広い二間の所には移れる。経済的にも可能だけど、やっぱりここが好き。私も10代の頃に米軍基地でメイドをしていた時代があり、この部屋にいるとあの頃のファイトと勇気が湧いて来る。
ここが好きな理由は他にもあり。まず、フランス人の割には大家さんが良い人。やれ停電だ、内側からの鍵が開かなくて外に出れない、大事な会議に出席出来ないと電話するとすぐに飛んで来てくれる。それを周辺の日本人の知り合いに言うと「あっぱれ。その大家さん」と言ってくれる。確かにうちの大家はすごい。すごく面倒見が良いので他の日本人の店子の苦労話を聞くと私はラッキーと思う。

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[077]シャトー・ヌフの、みのさん

仕事でプロヴァンス地方に行くときよくお客様を案内するワイナリーがあります。それはシャトー・ヌフ・デュ・パープにあります。フランスのワインは奥が深いと言いますが、幅もあるよぉーん。一般的に南仏ワイン、コート・デュ・ローヌのワインと言うとアルコール度が高く早く熟成するから出荷も早い。それに大量生産もしているのでお手頃感がありお気軽ワインというイメージがあります。でもシャトー・ヌフ・デュ・パープは例外、何でこんなに高いのと泣きたくなる位に高い。そしてそのワインを飲むとき、泣きたくなる位においしい。
この聖なる法皇の葡萄畑に一度足を踏み込んだら葡萄の蔓が私のハートをがっちり掴んで離さない。ブルゴーニュ地方が貴族の葡萄畑ならシャトー・ヌフ・デュ・パープは聖職者のワイン畑、やっぱりハハァーと90度の最敬礼をして踏み込まねば。

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