最近ディジョンに面白いものが出来た。それはCafe Polyglotteカフェ・ポリグロット(マルチリンガルカフェ)。世界各国から留学生が集まる学園都市のディジョンに相応しく「外国語を話しながらお友達になりましょう」というもの。これはパリなどの大都市は既に盛んでそれが流れてきたというもの。私はこれを密かにバベルカフェと名付けています。
ここ、ディジョンにキャンパスを置くブルゴーニュ大学は昔から本科への留学生が多く、また大学の付属語学学校は各国の大学とも提携しているので様々な現役大学生がいます。キャンパスのはずれにある国際学生寮は外国人で溢れているけれどなかなかこれが語学学習には繋がらない。だって自分と似たり寄ったりのレベルの人との会話に制限されるから学ぶことに限度がある。また、大学の本科には英語を始めとして色々な言語の学科があり、日本語学科だってあるけれど本科の学生が履修する場はやはり限定されていました。そんな中、点在する語学学習者を集合させた場所がこれ。
[122]船内シェフの仕事
うちの船旅、6泊7日の間、3食も出すのだからいかに飽きさせずフランス料理とその文化を楽しんでもらうように工夫するかはシェフの仕事。通常のレストランのように注文に応じて作るだけでなく、経営者のように予算、カロリーそしてバラエティーの計算もする。そして彼らの腕が私の営業活動の仕事に大きく影響する。
私には料理の三銃士がいます。お客様から頂いた鰹節や漬物で即席フレンチを作るブーちゃんことブノワ、弱冠23才で10年近くのキャリアを持つバンちゃんことシルヴァン、そしてその鋭い感性と冷静な洞察力が料理のみならずホテルバージ運営にまで注意を払うジェーシーことジャン・クリストフ。私は縁があってジェーシーと仕事をする事が多く彼から学ぶことは未曾有。
職人は技術には長けているけれど管理運営となるとさっぱりという人が多い中、ジェーシーの気質に職人と管理職の双方を感じる。確かに料理については拘りもあるようだが、顧客のニーズに合わせるという営業面も忘れてはいない。自分の味を押し付けるのではなく自分の味を様々な嗜好の人に合わせる事で進化させようとする研究熱心さがある、チャレンジ精神旺盛の人だ。