パリにはパラスホテルと呼ばれる超高級ホテルが幾つかあり、ミッシュランの3つ星レストランが入っているところも多い。お泊りにも3つ星にも最近ではもう縁のない私がこの手の場所に出入りする理由は「サロン・ド・テ」つまり「お茶をするため」
ルーブル美術館、ジュー・ド・ポーム美術館、オーランジュリー美術館にも近いので、美術館巡りの後に立ち寄ってもらいたいサロン・ド・テのひとつはここ。
ムーリスのメインダイニングはミッシュランの3つ星で、その隣に「ダリ」というカジュアルなダイニングがあります。こちらは星なし。でも、ムーリスの中のレストランですからね、やはりここの料理の総指揮は3つ星シェフのヤニック・アレノ氏によるものだそうです。メインダイニングでの食事はまったく行ったことがないですが、ここのダリのアフタヌーン・ティーは好きでときどき行きます。そのメニューはこちら(PDF)をご参考にどうぞ。
ここがそれをやっているという事はホテルのサイトを見ないと分からないくらいに控えめな情報です。雑誌なんかに取り上げてもらったり、大々的な宣伝をすれば良いのに、今、ホテル業界はみなさん集客で大変なのですから。でもそうしないのはホテル側の意思なのかもしれません。一回掲載されると色々な人が押しかけてきてホテルの雰囲気が崩れる恐れがあるからでしょうか。やっぱりこのレベルとなると宿泊客もシックだから気を使わなければと思い、アフタヌーン・ティー程度にドレスアップして出かけたら浮いちゃいました。いかにもおのぼりさん丸出しになってしまいました。
さりげなくテーブルにお部屋のキーを置いていた宿泊客はカジュアルだけどセンスのあるお洋服。でも、あんた本当にムーリスの客?と言いたくなるようなくたびれたジーンズとTシャツ、それもブランド物でさえもない、か、或いはあなた様は成金様ですねと言いたくなるような方もちらほらと。でもこれだけ様々な人を見かけても、サロンの広々さが混雑感を感じさせず、静かです。
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夢路とみこ
[144]浦島花子を回避せよ!
テキサスでの留学を終え日本へ帰国したばかりの頃、友人宅で歌謡番組を観ていたときに掻いた赤恥。留学中は周囲に日本人がいなかったことや日本語に触れる時間がなかったから、日本を出た18歳から帰国した23歳の間は日本の情報がすっぽり抜けていた。画面に元気一杯のロックバンドが出た。「へー横浜銀蝿ってまだ頑張ってるんだ!」と発した私の一言に周囲が一斉に沈黙。そして数秒後に割れんばかりの大爆笑。「横浜銀蝿だって、懐かしいー」と黄色い声。何が起きたのかさっぱり分からない私は目を白黒させるばかり。出演していたのは当時人気急上昇のジャニーズ系バンド「オトコグミ」というバンド、5年の空白がある私がそれに気づくはずがない。この赤恥をきっかけに海外で生活する際には日本の情報収集を怠らないことを鉄則にした。情報の範囲も仕事に関係ある政治経済はもとより芸能ニュースやゴシップは欠かせない。