今年初めの添乗を終えた。この後もシーズン上がりの10月までたくさん添乗予定があり忙しくなるから有給休暇を早めに消化するように言われてたので下船後そのまま帰社せずにのんびりとブルターニュ旅行なんぞを楽しんだ。木曜日にディジョンに戻り、金曜日の朝出勤したら社内の雰囲気がおかしい。午前9時始業開始時間、社長が皆に重要な発表があるから集まれと言う。
「会社を売った。皆と一緒に後2年で迎えるはずの40周年を祝えないのが残念だ。弊社は今日から米系の会社になります。じゃあ皆、元気で」と挨拶。その後すぐ社長はかばんを取って消えた。この間僅か15分。1時間後に来た米国人の経営陣たちは挨拶がてらリストラを勧告。米系になった以上、会社は戦場、彼らは捕虜を取らない上に生き残るためには手段を問わない。
新社長は新しい経営方針を語りながらSARA(サラ)という言葉を残した。SはShock(打撃)、AはAngry(激怒)、Rは Resistance(拒否)、AはAcceptance(容認)この4ステップを経なければ新しいチームワークは生まれないと。
[121]私のわらじは多足かな
私の仕事は二つ、滞在型観光船である弊社の船、ホテル・バージ旅行の市場開発と販売を含めたマーケティングそして日本から団体乗船客があるときにコーディネーターとして船に乗船しこまごまとした仕事をする事。弊社には日本人私一人しかいないからとりあえずは二束のわらじで仕事をしていますが、船に乗るとそのわらじが3足にも4足にも増えます。
船でのお仕事。朝6時起床。お粥作りで朝が始まります。欧米風朝食ビュッフェに日本のお粥は箸休めになると好評。船のクルーたちも時々相伴しています。それも牛乳と砂糖を入れて甘くして。
お客様が観光に出かけるのは午前か午後のどちらか、残りの半分はクルーズ時間。ワイナリー見学時の通訳以外は添乗員さんが通訳されるので私はお留守番。その間に食事のメニューや明日の予定表の翻訳と配布の準備。メニューの翻訳は食いしん坊の私の腕の見せ所。シェフが頑張って美味しいものを作るのですから、それに相応しい日本語でお客様の食欲をそそらねば。