[039]ヴァンダンジュ

私が日本にいた時から私の周りはいつもワイン好きの知り合いばかり。でもフランスワインが大好きでそればかり飲んでいるという知り合いは少ない。最大の理由は日本で販売されるフランスワインの価格がとっても高いから。確かにフランスワインは他の国のものから比べると高いし、高いのしか入ってないような印象も受けます。
時々知り合いに頼まれてワイナリー見学の付き添いで出かける事があります。輸入するものを買い付けに来る人は多く、大手は既にルートが固定しているので小規模のワイナリーで現地で買うとお手頃ですがやはり日本に出ると数倍になってしまうとか。それは税金、輸送費、管理費など諸々の事情があるようで。でもやはり南仏から比べるとここでも高いと感じるのはブルゴーニュワイン。
ブルゴーニュでは殆どが葡萄の収穫に機械を入れず人の手で摘み取ります。有給休暇を取ってキツイ、キタナイ、キケンのヴァンダンジュに出掛ける私を同僚は「アル中だ!」と笑って送り出してくれました。しかしこのヴァンダンジュなる収穫は1週間から10日かけてやるバイトですが本当にしんどい。1日8時間まるまる中腰で剪定ばさみを握って畑をうろうろします。慣れて余裕のある人は歌まで歌っちゃいますが、私は葡萄の蔓と格闘するのみ。

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[008]郷土料理・かえる編

この地方の郷土料理と言えばワインソースやワイン煮込み、その代表的なものがBoeuf Bourguignon(牛肉の赤ワイン煮)やCoq au Vin(雄鶏の赤ワイン煮)。白ワインソースの魚料理ならPouchoseがあります。これらはメインで、オードブルならやはりまずはエスカルゴ。これがこの地の名産の理由、カタツムリは葡萄の葉を餌にしているからです。同じ理由で蛙もブルゴーニュ郷土料理です。その昔は葡萄畑にエスカルゴや蛙がいてそれを取って料理していたようですが、都市化と化学肥料でそれらは減少またはサイズが小さくなり現在では東欧やギリシアからの輸入物にたよっているのが事実のようです。
ミッシュラン星付きや高級レストランであればブルゴーニュで飼育しているものが頂けるようですが、ビストロや一般家庭の食卓に昇るのはやはり輸入物。スーパーに売っているエスカルゴは殻に入っていてソースも埋め込んであります。ソースはハーブバターが通常なのですが、カシス産地のニュイサンジョルジュが近いこのディジョンではカシスバターのソースが埋っているものも売っています。味も形もサザエに似ているので醤油バターのソースを埋めこんだら和風になるかも。

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