[047]風邪とインフルエンザ
風邪の季節です。早めのパブロン、などTVのコマーシャルは風邪薬のオンパレード。今年は暖冬のせいかそれほど流行っていないようですが、用心するに越した事はありません。
ところで、かぜとはどんな病気なのでしょうか。一般には、ウイルスによる上気道の感染症を指し、発熱、鼻水、咳などを主症状とする病気です。しかし、それ以外にもウイルス性の胃腸炎を、お腹にくるかぜと表現することもあり、関節痛等の全身症状を伴うインフルエンザも、かぜの仲間のひとつとされています。
原因のほとんどはウイルスによるもので、現在約200種類が確認されています。かぜはウイルスの種類によって、症状が決まってしまいますので、かかってしまったらほぼその症状が出ます。重く出るウイルスに感染すれば重くなり、軽くすむウイルスならば軽くすみます。したがって早目にかぜ薬を飲んでも効果はあまり期待できないといえます。要はかからないようにするのが大事です。
【インフルエンザとは】
インフルエンザとはインフルエンザウイルスが原因で起きる急性呼吸器感染症です。インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型があり、問題となるのはAソ連型、A香港型、B型です。インフルエンザウイルスは、10年~50年に1度の割合で突然変異を起こし、世界的な大流行を引き起こしています。
【感染経路】
インフルエンザウイルスの感染経路は、インフルエンザにかかっている人が咳やくしゃみなどをしたときに、気道の分泌物と共に空中に飛散し、それを別の人が吸入することにより感染します。また豚や鳥などからうつる場合もあります。
【症状】
インフルエンザの症状は、のどの痛み、鼻水、鼻づまりなどの風邪症状の他に、38度~40度以上の高熱や悪寒、頭痛、筋肉痛、関節痛など全身症状が出て、急激に発症するのが特徴です。発熱は普通1週間程度続き、下痢や腹痛などが起こる場合もあります。主な合併症として、肺炎、気管支炎があり死亡原因の大きな要因になっています。乳幼児では特に脳炎、脳症に気をつけます。
【予防】
インフルエンザに抵抗する体力を付けるために睡眠、休養を十分とります。また栄養的にバランスが取れた食事をきちんととり、外出後、食事前などこまめに石鹸と流水で手洗いを行います。外出後はうがいをしましょう。インフルエンザは湿気に弱いので室内では加湿器などを使って適度の湿気を保ちます。冬の乾燥期には、のどの保温と湿度を保ち、気道粘膜を保護するために外出時マスクをするのも効果的です。流行期には人の多い場所は避けるようにしましょう。
インフルエンザにかかったら無理をせず早めに医療機関に受診して治療を受け安静にして休養を取りましょう。こじらせないためにも、人にうつさないためにも家でゆっくり休養を取ることが大切です。