[359]ポリフェノール

2013年5月18日

フランス人は油っぽい食事をしているのにそれほど太らず長生きをするといいます。これはフレンチパラドックス(フランス人の矛盾)といわれ、長い間ナゾとされていましたが、その理由が赤ワインに含まれるポリフェノールであることが解明され、いまや一大赤ワインブームとなっています。

ポリフェノールには仲間がいて、あのお茶やウーロン茶に含まれるカテキンや柿やバナナに含まれるタンニンも同じ仲間。日本そばにはルチンという物質も含まれていますがこれもポリフェノールの仲間です。ジャガイモにはクロロゲン酸というものが含まれていますがこれまたポリフェノールの仲間。ポリフェノールの仲間には共通して苦味があるのが特長です。

そもそもポリフェノールとは、活性酸素に対して戦う抗酸化物質のことです。活性酸素はもともとは外部からやってきた物質をやっつけるボディガードみたいな役目を持っているのですが、増えすぎると細胞を老化破壊し色々な悪さをします。ポリフェノールはこの不要な分の活性酸素を撲滅します。栄養学的にも5大栄養素の炭水化物、脂肪、たんぱく質、ビタミン、ミネラルに次ぐ食物繊維とともに重要な栄養素としてポリフェノールの研究が進められています。

ポリフェノールは光合成によってできる植物の色素や苦味の成分ですから野菜や果物に多く含まれています。含有量ベストワンは果物ではバナナ、第二位はマンゴー。野菜でベストワンは春菊、第二位はレンコン。加工食品では赤ワインが第一位、納豆が第二位という結果になっています。

ポリフェノールは、体内で保持できず摂取してから2~3時間しか効果が持続しませんが、いろいろなものに含まれているので、一つのものだけにこだわらず、バランスの取れた食生活を心がけましょう。

身体にいいからって一日中ワインを飲んでいちゃダメですよ。