[145]宇宙は「平ら」だった
といわれても・・・ピンとこないぞ。
欧米研究チームの発表によると長年宇宙の形について論議があったわけだが、このたび宇宙は平らであり、今までの閉じた形で膨張しているという論が否定された。これにより将来、縮小に転じてつぶれる畏れがなくなったというわけ。つまりわれわれの宇宙が最終的につぶれてしまうことはなくなったということで、これで遠い人類にも居場所は確保されたわけだ。やれやれ。めでたしめでたし。
アインシュタインの一般相対論によれば、宇宙全体を単純化して見た場合、球面のように曲がっていて閉じているか、それと逆に反っていて開いているか、平らか、の3通りが考えられる。研究グループは、南極上空約40キロに巨大気球を約10日間飛ばし、宇宙から降り注ぐ宇宙背景放射を観測し、その結果が示すことは宇宙がほぼ平らなことだとされるものだった。
国立天文台の杉山直教授(宇宙論)によると、この3つの論のうち、減速しつつ膨張している「開いた宇宙」説と、加速度的に膨張している「平らな宇宙」説が競っていたという。「今回の観測値は、平らな宇宙説の理論値と非常によく一致していた」ということらしい。
いづれにしても遠い未来の話だが、われわれ人類が生き続ける場所だけは確保できたといえそう。しかし、宇宙の歴史からすれば、まだ生まれてから瞬間に過ぎない人類がどこまで進めるのか?まさに神のみぞ知る。
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