[155]4大メガバンク(3)

【三和・東海・あさひ銀行統合】

東海銀行とあさひ銀行は早くから業務提携をしていて相互にATMなどが使用できました。そこに三和銀行が仲間入りするわけです。三和銀行は外資系の銀行と手を結ぶのではないかと予想されていましたが、今月になってこの3行が統合することになったようです。もっとも三和をほしがったのは東海、あさひのほうで、統合後の主導権は三和が握ることになりそうですが。統合は持ち株会によるもので2001年4月に予定されています。

あさひ銀行は1991年に協和銀行と埼玉銀行が合併したあと1992年に現あさひ銀行に名称変更したものです。当時埼玉銀行は不正事件などがあって経営が思わしくなく、それを協和銀行が助けた形です。

この頃はCI(コーポレートアイデンティティ)が大流行で、協和埼玉銀行ではなく、親しみやすくということであさひ銀行となりました。あさひ銀行のイメージキャラクターはウサギの「ミッフィー」を採用していますが、これは協和銀行時代からあったものです。

しかし、こういう恥も外聞もない合併劇が平気で行われる日本の銀行って一体何なんでしょう?たとえばの話。日産とトヨタが合併するとしたらどうでしょう?企業理念が違うからこそ、日産もトヨタも有ったわけです。そしてファンがいてお客がいる。

銀行の話に戻ります。

もともと銀行はお上の指導にあり、そのせいもありますが、構造自体預金者を増やすことがつまり収益増大になってことが歴代吸収合併を許してきた土壌ということが出来ます。要するに今の銀行はすべて吸収合併によって大きくなってきたわけです。

しかし、預金者を増やすことが今後経営の主軸になるとは思えません。それが証拠に銀行はどんどんつぶれているではないですか?

他企業にはないアイデアと哲学があれば中小であっても生き残れる。いやそうでなくては大企業だって生き残れない。そう思うのは私だけでしょうか?