[194]ミネラル糸瓜(へちま)水
ミネラルとは「鉱物」のこと。ミネラルウォーターとは鉱物を含んだ水のこと、つまり鉱泉水をいう。といっても、鉱物がたくさん含まれすぎると硬度が高くなり飲料に適さない。試しに温泉を飲んでみるといい。温泉はマズイし下手すると腹を下す。何事もほどほどが良いようで。
ミネラルはスポーツによる発汗で体内から失われる。栄養素として特に重要なミネラルはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄分である。これらが欠乏すると体調に異常をきたす。すぐさま補給しなければならないが、これらは本来天然の水で簡単に補給できた。現代人はこれを専用のドリンクで補給する。
上記の栄養素は何も専用のドリンクを飲まなくても摂取できる。例えば、ほうれん草をさっと湯がいて丸ごと食べてみよう。もちろん、根っこもだ。これで、ほぼ完璧にミネラルは補給できる。ポパイはほうれん草で無敵になるが、あれは真実だ。
むかし糸瓜(へちま)水というのがあった。糸瓜の茎を切って、地面から伸びている方をビンに刺しておくと一晩で水がたまる。これが美肌に良いといわれた。これもミネラルがふんだんに含まれた天然水である。植物はミネラルウォーター作りの天才なのだ。
人体の全体重の約70%は水で占めてられている。普通の日常生活でも1日2リットルから3リットルの水分が失われる。大部分は尿として排泄されるが、汗や肺呼気によっても失われる。スポーツでは発汗による水分損失が増加するため、より多くの水分摂取が必要となる。同じ水を摂取するにも、おいしくてミネラルがふんだんに含まれた水を摂取したい。きれいな水を補給してこそ老廃物が順調に排泄されるというものだ。
農林水産省では90年3月に品質表示ガイドラインを作成し、ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター、ミネラルウォーター、ボトルドウォーターまたは飲用水の四つの品名に区分、分類した。しかし、現行の制度では品質表示に関して義務はなく、各社ばらばらで見分けはつかない。
ちなみに国産のミネラルウォーターのほとんどは天然水といわれるもので、ミネラルがふんだんに含まれているのは少ない。また、殺菌加熱したものが多く、ナチュラルウォーターと呼ぶにも抵抗がある。しかし、水道水よりはおいしいので家庭でも結構人気があるようだ。でも天然の糸瓜水にはやっぱりかなわない。
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