[455]りんごポリフェノール

2022年4月29日

ポリフェノールは、ワインやお茶に含まれる抗酸化作用を持つ物質ですが、りんごにもこの成分が見つかったのが1998年。これをりんごポリフェノールといいます。

人間の身体は年齢ともに老化していきますが、その原因となるのが活性酸素。酸素は体の中の細胞を壊し、ガンや心筋梗塞、動脈硬化などの病気を引き起こします。

酸素を必要とする人体が、酸素によって壊されるというのはなんとも矛盾していますが、もともと酸素は毒。生物の歴史は、この毒を体内に取り込んで、なんとか生きてながらえてきた涙ぐましい努力の賜物なのです。

さて、活性酸素と戦う物質は体内で製造される抗菌化物質のSODですが、SODは年とともにパワーが落ちてきます。活性酸素を退治しきれなくなり、そのため老化が起きるというわけです。

では老化を防ぐには、この抗菌化物質を補えばいい。それにうってつけなのがりんごポリフェノールです。りんごポリフェノールはエピカテキンともいいます。エピカテキンは水や熱にも強いので加熱調理してもちゃんと残ります。むしろ加熱することで、抗菌化作用はより強くなることもわかっています。

また、エピカテキンは皮の部分に多く含まれています。皮ごと食べる加熱したりんごといえば「焼きりんご」。まさに老化を防ぐスーパーな食べ物だったんですね、焼きりんごは。

むかしむかし、高円寺の不二家の前を通るたびに、ショーケースの中の焼きりんごとプリンが気になって、気になって。懐かしい思い出があります。

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