[600]蒙古斑(もうこはん)
蒙古とはモンゴルのこと。先日ニュースでやってましたが、成田からモンゴルへの直行便が就航したとのこと。今まで直行便は無かったんですね。モンゴルへはいつかは行ってみたい国です。遊牧民は今でもヒツジのおしっこで顔を洗うのでしょうか?
さて、日本人のルーツはモンゴルであると言われていますが、その根拠の一つが蒙古斑。大人になるとほとんど消えてしまいますが、生まれた赤ちゃんには必ずといっていいほどある青色のアザ。ヨーロッパの医学者が蒙古人に多いとして蒙古斑と名づけたものです。これは血管腫の一種でお尻にあるのが特徴です。
この蒙古斑はこれまで東洋人独特のものかと思われていましたが、よく調べてみると白人にも同様のアザがあることがわかりました。発見したのは足立文太郎という解剖学者。白人は皮膚の色の関係でアザがあっても目立たなく、またその分量も少ないことから当初はあまり問題にされなかったらしいのです。
しかしアメリカでは蒙古斑は珍しいらしく、日本人が不用意に自分の赤ちゃんを医者に見せると、蒙古斑を幼児虐待によるアザだと勘違いされて警察に通報されることがあるといいます。いやホントかどうかはわかりませんが。
先天的な大きなアザを生まれた子供にみると、親はその対処に苦心します。特に女の子の場合は深刻です。けれども蒙古斑は年齢を重ねると共にすっかり消えてしまうことも多いので、慌てて手術などしなくても大丈夫。下手に手術すれば多少ならずともその傷跡が残ってしまいます。しかし同じ青あざでも青色母斑と呼ばれるものは年齢を重ねても消えないので心配ならば専門医にかかるといいでしょう。
ところで今も語り継がれている迷信に、妊娠中にセックスをするとアザの子ができるというのがあります。これは全くの嘘で、妊娠中でも適度のセックスは精神安定に効果があることが医学的に証明されています。
また、妊娠中に火事を見ると赤アザできるというのも迷信もあります。これなどは全く根拠がないものですが、妊娠中に火事や交通事故の生々しい現場をみるとショックを起こして流産することもあるので、よろしくないことは確か。妊娠中は夫婦揃っておおらかに過ごすのがよろしいようで。