[647]フコイダン
ヌルヌルする食べ物が健康に良いとは結構昔から言われていたことです。納豆やトロロ芋、昆布やオクラ、そしてモロヘイヤなど。その中で、特に海藻類に含まれるヌルヌルする成分を取り出したフコイダンという物質が最近注目を集めています。あるある大事典でもやってましたね。
フコイダンとはモズクやメカブ、コンブなどの海藻類に含まれているヌルヌルの成分の一種で、いってみれば食物繊維の仲間です。ただし含有量が低い為、抽出過程が複雑で、なかなか採れませんでした。しかし沖縄モズクはヌルヌル成分の9割がフコイダンである為、比較的簡単に高純度に抽出し、精製することが可能となりました。
このヌルヌル成分には、コレステロール吸収抑制効果のあるアルギン酸(食物繊維)、血圧降下作用のあるラミニン(糖タンパク質)などの機能性があることは知られていましたが、近年フコイダンには、抗腫瘍作用や免疫賦活作用(自己の免疫力を高め、外敵を除去する作用)があることがわかり、加えてガン細胞に選択的に働きかけ細胞死を導く作用があることが明らかになり、ガンの代替医療として大変注目を集めているのです。
私たちの体は約60兆個の細胞でできており、更にその細胞の核の中に約10万個の遺伝子があるといわれています。正常な遺伝子には、ガン遺伝子の原型ともいうべきプロトガン遺伝子や、プロトガン遺伝子を抑制するガン抑制遺伝子があります。そのプロトガン遺伝子に発ガン物質などで異常が起きて、増殖をはじめるとやがてガン細胞が発生します。そうです、誰しもガンになる可能性があるのです。
ガンは突然、発ガン物質が正常細胞に接してガン細胞になるわけではなく、発ガン物質が正常細胞を刺激しつづけて、核の中の遺伝子にダメージを与えて20年また、30年とかけて成長していきます。ですから早期発見、早期治療といっても、実際はかなり前からジワリジワリとガンに犯されていることになります。
フコイダンは生れたばかりのまだ検査では発見できないくらい小さいガン細胞も見逃さず作用し、そのガン細胞を破壊します。正常な細胞には影響を与えないので安心ですね。長期的な視野にたってガンの発病を防ぐには、ヌルヌルする食品をたくさん摂る事で予防できそうです。
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