[679]シュテムクリスチャニア

今やスキーの人気はスノーボードに押されて青息吐息ですが、一時期よりスキーの人気は盛り返したようですね。モーグルに代表される華麗な演技と里谷多英さんらの美形の女性陣の活躍の賜物です。スノーボードもいいけどウインタースポーツと言えば私はやはりスキーをお勧めします。

アルペンスキーといえば山岳スキーで山の斜面を下りてくるもの。これに対し平原を移動するのがノルディックスキー。元はといえばノルウェーの軍隊が雪原を移動するときに使ったのが始まりだとか。アルペンスキーはアルプスのある中欧諸国によって発展しましたが、その技術のもとになったものは1891年頃オーストリアのマチアス・ツダルスキーという人が開発したとされています。

スキーを履き、一本のストックで斜面を下りてくる。スキーをハの字に開きどんな急斜面でも下りてこられる技術を開発しました。これをシュテムボーゲンといいますが、日本ではなぜかシュテムクリスチャニアと呼ばれていました。多分日本にスキーを伝承したレルヒ少佐がそう伝えたのでしょう。

クリスチャニアというのは直接的なキリスト教という意味はなく、スキーの発祥の地がノルウェーでありその首都が当時クリスチャニア(今のオスロー)であった事に由来しているようです。今ではシュテムクリスチャニアとは言わず、シュテムターンといいます。

スキーは歴史がありますから教える教程も歴史があります。しかし日本の教程はオーストリア、フランス、スイスやドイツなどスキー先進国に振りまわれされた歴史といっていいでしょう。近年ようやく確固たるスキー教程ができて日本らしいスキー技術が確立されたようです。しかし振り返ればスキー人口は激減。難しいことばかり言って楽しさを忘れた日本のスキー界は大いに反省すべきでしょう。特に全日本スキー連盟の諸君。

ということでボードではなくスキーをやりましょう!