[874]外人部隊
イラクで武装勢力に拘束されたとみられる日本人の斎藤昭彦さん。斎藤さんの安否や行方に関してまだ確認できていません(2005.05.18)。しかしこの事件、同じ日本人としては数奇なものを感じます。
まず斎藤さんは日本人でありながら、フランスに住み、イギリスの警備会社に勤めていました。何度か日本に帰ってきたこともあったようですが、日本では職に着くことはなく、そしてフランスでは外人部隊に属してたこともあり、その部隊ではかなり活躍していたとのことです。
そもそも外人部隊といえばフランスの外人部隊を言います。当初はフランスでも自国のフランス人兵役が当たり前でした。しかし他国へ派遣など過酷な任務が重なって自国民の戦死者が増えると世論の風当たりも強くなります。
それでは国外から兵を雇えば良い。そんな理由で創設されたのが外人部隊。1831年フランス国王ルイ・フィリップにより創設されました。自国民ではなく国籍の異なる有志により構成された部隊で参加資格は不問。つまり、素性を明かせないような人をも受け入れるのです。犯罪者、逃亡者もいるかもしれません。
任務は過酷です。捕虜になることは許されず、死ぬまで戦います。また相手に対しても慈悲は無く、まさに映画さながらの特殊なミッションを背負った殺人部隊。敵国からは「あいつらは鬼だ」と言わしめるのが冷酷無比なフランスの外人部隊なのです。
兵役は5年間の契約。完了すればフランス国籍を与えられ、更に勤め上げれば年金もあります。人生をやり直すにはうってつけです。斎藤さんも何か特別な事情があったのでしょうか。そんな気がいたします。
ところで、この外人部隊。現在も募集していますので、体力に自信のある人はチャレンジしてみてはいかがでしょう?フランスで人生をやり直したい人はこちら⇒ http://www.br-legion.com/