[926]テリア

今年は戌年なので、犬の話を少し…

ラテン系の言葉では大地・地面のことを「テラ」といいますね。日本語で「テラ」といえば「寺」。お「寺」は土を守るの意。地域で先祖代々の地を守る役目を持ちますが、奇しくもテラと読むのは偶然ではない様な気がします。

さて、テリアとはラテン語で「土(=テラ)を掘る」の意味。土を掘って小動物を狩る猟犬グループをテリアといいます。同じくハウンドという猟犬グループがありますが、このテリアを除いた猟犬グループをハウンドと呼びます。ビーグルやダックスフンドはハウンドグループに属します。

テリアはもともとはイギリスで土中や岩穴に棲息している狐やアナグマ、イタチ、モグラなどの小さな害獣を駆除するために利用された犬種です。胴長で短足の体は穴にもぐって獲物を追い詰めるのに適し、鋭敏な嗅覚は害獣の巣探しに最適です。敏捷で軽快に動きまわり、体力があるのがテリアの特徴。警戒心が強いです。しかし現代では実際に猟犬として飼われる事は少なく、もっぱら愛玩犬として飼われることがほとんどです。

ブス犬として人気の高いブルテリアはブルドッグ(闘争性)とテリア(敏捷性)の資質を兼ね備えた究極の闘犬種として交配されて作られた犬種です。ワイヤー・フォックス・テリアやミニチュア・シュナウザーなどテリア種の特徴として長い眉毛と髭がありますが、これは追いつめたネズミなどの反撃から顔を守るために残されたものとされています。

雅子さまの実家で飼われていたのがヨークシャーテリア。名前はショコラでしたっけ。ヨークシャーテリアももともとはテリアグループの出身ですが、小型化され愛玩犬として現在はトイグループの犬種となっています。愛玩犬とはいえテリアの血を引く忠実で活発な犬です。

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