[1093]副大臣と大臣政務官
副大臣というと大臣の次に位置する職であり、昔からあるような印象がありますが、日本では2001年の中央省庁再編のときに新しく発足した制度です。
この中央省庁再編が行われる前までは、大臣を補佐する職務として、大臣の下の地位は「次官」と呼ばれ、政務次官と事務次官がありました。事務次官は今でもありますが、政務次官はなくなって、副大臣もしくは大臣政務官に編纂されました。したがって次官といえば今は事務次官のことを言います。
以前の政務次官は国会議員から選ばれていましたが、編纂後、副大臣と大臣政務官も国会議員から選ばれます。ちなみに事務次官は国会議員ではなく官僚から選ばれます。
副大臣は大臣を補佐し、大臣不在の場合はその職務を代行します。政策のおけるさまざまな調整を行い、国会での答弁も行います。大臣政務官も同様の仕事をしますが、副大臣がその省庁の政策全般について大臣を助けるのに対し、大臣政務官は特定の政策について大臣を助けるという点で異なっています。
副大臣、大臣政務官は各省庁に1~3人います。
2007年7月24日現在の主な副大臣・大臣政務官は以下のとおり。
内閣府副大臣 ~ 平沢勝栄、大村秀章、林芳正
総務副大臣 ~ 大野松茂、田村憲久
法務副大臣 ~ 水野賢一
外務副大臣 ~ 岩屋毅、浅野勝人
財務副大臣 ~ 田中和徳、富田茂之
文部科学副大臣 ~ 池坊保子、遠藤利明
厚生労働副大臣 ~ 石田祝稔、武見敬三
農林水産副大臣 ~ 山本拓、国井正幸
経済産業副大臣 ~ 山本幸三、渡辺博道
国土交通副大臣 ~ 望月義夫、渡辺具能
環境副大臣 ~ 土屋品子
防衛副大臣 ~ 木村隆秀
内閣府大臣政務官 ~ 岡下信子、谷本龍哉、田村耕太郎
総務大臣政務官 ~ 谷口和史、土屋正忠、河合常則
法務大臣政務官 ~ 奥野信亮
外務大臣政務官 ~ 馬場みどり(松島みどり)、関口昌一、浜田昌良
財務大臣政務官 ~ 江崎洋一郎、椎名一保
文部科学大臣政務官 ~ 小渕優子、水落敏栄
厚生労働大臣政務官 ~ 菅原一秀、松野博一
農林水産大臣政務官 ~ 永岡桂子、福井照
経済産業大臣政務官 ~ 高木美智代、松山政司
国土交通大臣政務官 ~ 梶山弘志、吉田六左ェ門、藤野公孝
環境大臣政務官 ~ 北川知克
防衛大臣政務官 ~ 大前繁雄、北川一成
いずれここに名を連ねる人が、大臣そして総理大臣に昇格していくのでしょうね。
【関連記事】
[1039]アメリカ合衆国副大統領
[1057]官僚と天下り