[1171]政党の党首と代表

2013年5月22日

福田康夫氏は自由民主党の党首。一方で民主党の小沢一郎氏は民主党の代表。党首と代表は微妙にその意味が違うのです。自民党の党首はイコール総裁です。自他ともに党を総括し代表として君臨します。

民主党の代表は小沢氏ですが、小沢氏が党首であるとは民主党としては言っていません。あくまでも代表。民主党の歴史をみても、鳩山代表、岡田代表、前原代表と、いつも党首ではなく代表という言い方をしてきました。

これは推論ですが、民主党はもとを正せば自民党、自由党、新党さきがけなど自民党に不服のある人たちが集まったもので、その実力は逼迫しています。したがって党首を決めるにはなかなか難しいものがあるという事情から、代表という言い方しかしていない、と思われます。

代表はあくまで代表ですから、最高責任者でなくても務まります。会社で言えば、社長だけれど代表者じゃない、専務だけれど代表者である、などの事情と似ています。また、政党は株式会社と同じように法律で「代表」を決めなければいけないことになっています。「党首」は特に決めなくても構いません。

ちなみに民主党の実力者は、代表の小沢一郎氏の他、代表代行の菅直人氏、幹事長の鳩山由紀夫の三人です。若手の岡田克也と前原誠司氏はともに副代表という立場にいます。

自民党のポストとしては「総裁」。現在は福田康夫氏。
公明党は「代表」太田昭宏氏。
社会民主党は「党首」福島瑞穂氏。
日本共産党は「幹部会委員長」志位和夫氏。
国民新党「代表」綿貫民輔氏。
新党日本「代表」田中康夫氏。
新党大地「代表」鈴木宗男氏。
(2008年4月現在)

いずれも党を代表する人々です。