[1231]日本銀行。略してニチギン

2013年5月17日

「日本銀行」これはニッポンギンコウと読みます。もちろんニホンギンコウでも間違いではありません。日本銀行は「銀行」という名がついていますが、私たちが行く普通の銀行とはちょっと違う機能を持っています。

まず、一般人がお金を持って預けに行っても預かってはくれません。また、家を買うからといって、ローンを申し込んでも受け付けてくれません。これは日本銀行は普通銀行と違うからです。

日本銀行は、中央銀行といって、政府が自国の通貨を管理監督するための銀行です。どこの国にも一つはありますが、二つとないのが中央銀行です。日本では日本銀行が中央銀行です。アメリカでは連邦準備制度理事会(FRB)、ヨーロッパではEUの通貨であるユーロが流通する16ヶ国の金融政策を担う中央銀行(ECB)がドイツにあります。中央銀行は「(普通)銀行の銀行」にあたるため一般人は相手にしていません。

日本銀行の主な機能は、

・国の中央銀行としての機能
・日本銀行券(お札)を発行する発券銀行である
・「基準割引率および基準貸付利率」(以前の公定歩合)をコントロールする
・通貨の流通量をコントロールして物価、生活を安定させる
・銀行同士の決済を取り持つ(つまり銀行の銀行)
・国庫金(税金など)の出納を行う政府の銀行である

国の仕事を行なう日銀ですが、国の出資が55%、民間出資45%のれっきとした法人。株式はジャスダック証券取引所に店頭公開(8301)されています。ちなみに2009年2月9日現在の株価は¥59,000。

今、日銀一番大事な仕事は、この世界的不況から、国民生活を守ること。そのために行なうのが、金利の引き下げ。そして、企業の資金繰りの悪化から発生する倒産を防ぐため、流動的な資金を市場に回すことです。

金利を引き下げれば、銀行は借りやすくなり、順番に企業にも貸しやすくなります。また12月の決定では、企業が発行するCPの買取なども行なうようです。これは本来は普通銀行の仕事ですが、日銀があえてそれを行なうところに、今回の世界不況の尋常でない様を物語っているといえましょう。