[1273]水虫菌

「水虫に効く薬を発明したらノーベル賞」

これは今から40年以上も前に言われていたことですが、今は水虫は治るようになっています。しかし水虫は再発しやすく、何をもって完治したかの判断は今なお難しいところです。

でもなぜ昔は水虫は治らないといわれていたのでしょうか?その頃にはすでに抗生物質などが発見され、菌に対して特効があったはずですが…

じつは、菌には細菌(さいきん)と真菌(しんきん)があり、抗生物質が効くのは細菌の方。水虫の原因菌は白癬菌ですが、これは細菌よりも大きい真菌の仲間です。真菌は大きさも細菌より大きく、強固な細胞壁を持っている真核生物であるため、外部からの攻撃に非常に強いのです。つまり抗生物質は効かない。

この強固な細胞壁を破壊するには、強力な薬剤を使う必要がありますが、これを使うと人体の細胞壁も同時に壊してしまいます。これでは元も子もない。水虫の真菌をやっつけるには、水虫菌の細胞だけに損傷を与えて人体組織には害のない薬を開発する必要があります。

また水虫菌は、皮膚深く潜行し、そこでじっとして悪さをしないこともあります。こういうときは症状がでません。症状が出なければ直ったと思って薬も付けなくなります。そしてしばらくするとまた水虫菌が活動をはじめ症状が出てくる。このいたちごっこが水虫が治らないといわれる所以です。

現在水虫に有効な市販薬はブテナロック(竹中直人さんのCM)などが有名ですが、水虫は病気でありまた薬も高価なので、医師にかかって保険で処方してもらった方が安全確実で経済的でもあります。また素人判断を避けるためにも、水虫かなと思ったら、皮膚科を訪問しましょう。塗り薬だけでなく、飲み薬が処方されることもあります。

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