[045]トランプ

トランプの本来の意味は「切り札」という意味で、欧米では「プレイング・カード(playing card)」あるいは単に「カード(card)」と呼ばれている。

ポルトガル人に伝えられたとされるトランプは、ポルトガル人がゲームをやっている時に、時々「トランプ!(切り札だ!)」と言っているのを脇で見ていた日本人が「そうかこれはトランプというものなんだな」と勘違いのがことの始まり。

トランプの起源は古くインドで使われた「タロット」という占い用具が、タロットカードに変化していき、ジプシーによって西洋に紹介されました。タロットカードは78枚ありますがその内の大アルカナ22枚と小アルカナ56枚のうち、この小アルカナがトランプに発展しました。現在の形に近いトランプは、14世紀後半に、ヨーロッパ各国に現われ、それ以後に図柄・形・枚数・名称など、国によって種々変化したようです。

ちなみにトランプのスペード(Spade)は剣(鋤)の変形で軍閥・王侯を、ハート(Heart)は洋盃で僧職を、ダイヤ(Dia)は貨幣で商人を、クラブ(Club)は棍棒で農民を象徴しています。クラブをクローバーというようになったのは模様がクローバーに似ているからで、本来の意味ではありません。

絵札のJ、Q、Kは図柄の通りK(キング)は王様を表し、Q(クイーン)は女王を表し、J(ジャック)は兵士を表します。Jは王子様ではありません。ヨーロッパのゲームではJは特に強いカードとしているものがあります。兵士JにスペードのAを持たせたブラックジャックは最強であり、いってみれば鬼に金棒というところでしょうか。

ところで、海外旅行の際、飛行機に長時間乗っていると飽きますよね。そういうときはトランプをもらいましょう。航空会社のロゴの入ったオリジナルカードがタダでもらえます。ちょっとしたお土産になりますね。

【追記:橋本様】
トランプのマークですが、ちょっと補足があります。マークの原形はケルト神話のダーナ神族の宝から来ているそうです。
スペード:ヌアダの剣
 持ち主に力を与え、ひとりでに敵を切り倒す剣。
ハート:ダグダの釜
 食物がいくらでも取り出せ、傷を癒す力をもつ釜。
ダイヤ:モールファースの石
 王位継承者が足をかけたときだけ叫び声をあげる。
クラブ:ルーの槍
 敵を次々と倒し全滅させるまで手元に戻らない槍。
ケルトといえばイギリス。
そういえばイギリス人はギャンブルが大好きですよね。