[574]バレンタインデー(1)
最近の若い女性にとって一年間で一番重要なイベントは「クリスマスイブを誰とすごすか?」らしい。次いで、「バレンタインデーに誰にチョコを贈るか?」だとか。クリスマスを無事意中の人と過ごし、バレンタインデーに本命チョコを贈る事ができればほぼ成就といったところでしょうか。
バレンタインデーにこのように女性から男性に「愛を贈る」というのは日本だけの風習らしいですが、愛の行動にどちらかというと消極的な女性に告白のチャンスを与えたという点で世界に自慢していい風習だと私は思います。なにも世界に「右へ習え」をする必要はありませんし。
バレンタインデーはそもそも愛の日であります。今から1700年以上も昔、ローマのバレンチノ司教という人物が、ローマ皇帝の出した結婚禁止令に従わず、結婚を望む若者の結婚式を挙げさせたことで大罪とみなされ、処刑された日が2月14日。それを記念して恋人たちの特別な日としてプレゼントを交換しあう風習が生まれたのです。
イギリスではバレンタインデーは男性の方から女性にバラの花束などを渡すのが一般的らしい。待ちにバラの花束を売る店があふれるそうです。アメリカもイギリスと同じだそうです。日本人的「お返し」の発想から生み出されたホワイトデーなんていうもの日本以外に存在しません。このホワイトデーも賛否色々な意見がありますが、バレンタインデーに何かもらったら何らかのリアクションをするのが礼儀であるから、ホワイトデーも律儀な日本人ならでは発想でありこれまた一つの文化であると思います。
ちなみにイギリス流の贈り方ですが、未婚の男性の場合、「愛する〇〇さんへ。(ご存じより)」という風に匿名で花を贈るそうです。もらった女性は「誰からかしら?」と思いをはせるという寸法。もっとも全く関係のない男性からのプレゼントを意中の人からと勘違いする場合も多いとか。
<続く>