[992]安倍晋三
安倍晋三さんが自民党の総裁選に立候補しました。すでに自民党の中では80%の議員が支持をしているとのこと。大きな動きが無ければ、このまま自民党総裁、そして次期総理大臣になることは間違いないでしょう。
大きな特徴としては、自民党の中でこれだけの支持を集めているということです。自民党というのは巨大政党ですから、同じ党員でもいろいろな考えを持っている人がたくさんいるのが特徴です。大勢の人たちに調整されて、たたき上げられて出てくるところが、いってみれば安心の源だったのです。大きく間違うことはないだろうという安心感。しかし今回はほとんど全党一致の支持。これは今までに無いことで、これを受けて安倍政権がどのように動くのか、大いに注目されます。
また、総裁選は党員で行なわれるため、国民の民意が直接反映されません。総裁選、総理大臣は直接選挙ではありませんから。国民が選んだ議員が投票するわけですが、国民の支持通りに動くとは限りません。国民は自分が選んだ議員がちゃんと公約どおりに動いているかどうかを監視しなければなりません。顔や容姿で議員を選んではいけませんよ。
さて注目の安倍晋三さんは、安倍晋太郎氏の次男。1954年(昭29年)9月21日に生まれました。父親は安倍晋太郎、母親は岸信介の長女です。大叔父に佐藤栄作がいます。
安倍晋太郎は優秀な人物で三木武夫・田中角栄・大平正芳・福田赳夫の「三角大福」時代の自民党を支えた人です。しかし、ついに総理大臣にはなれませんでした。平成3年(1991年)5月15日入院先の東京都文京区の順天堂大学付属病院で心不全により死去。
政治家としての正当な系譜を持つ安倍晋三さんですが、総理大臣への道は悲願ともいえるでしょう。しかし、能力はどうでしょうか?政治家は東大、慶大、早稲田大卒が圧倒的に多いですが、彼の学歴は成蹊大学。学風から多少お坊ちゃまという感じも致します。
小泉内閣で良くも悪くも大改革が行なわれました。しかし、その残骸はまだ片付いていません。これをどう整理するか、安倍晋三さんのお手並み拝見といきましょうか。
安倍晋三略歴:
1954年(昭29年)9月21日・安倍晋太郎・洋子夫妻の二男として生まれる。
1977年(昭52年)3月・成蹊大学法学部政治学科卒業。
1979年(昭54年)4月・株式会社神戸製鋼所入社、1982年11月退社。
1982年(昭57年)11月・外務大臣秘書官(安倍晋太郎秘書)。
2000年(平12年)7月・第二次森内閣官房副長官に就任。
2002年(平14年)10月・小泉改造内閣官房副長官に就任。
2003年(平15年)9月・自由民主党幹事長に就任。
2004年(平16年)9月・自由民主党党改革推進本部長に就任。
2005年(平17年)10月・第3次小泉内閣官房長官に就任。