[1249]しし座流星群2009年
今月18日未明に「しし座流星群」が見られます。今年はかなり活発に見られるのではないかと期待が高まっているようです。ちょうど11月18日は月もなく、0時~07時の間は真っ暗です。雲がなければ、かなり期待できるのではないでしょうか。ピークは南中する午前6時頃と予測されています。方角は南の空の高い位置。ちょうど火星と土星に挟まれたしし座あたりが放射点です。しし座流星群の出現期間は11月5日~11月25日なので、この日を逃しても見られます。
ところで、流星群とは?
流星、いわゆる流れ星ですが、これは宇宙の塵が地球の大気圏に突入し、その際に摩擦熱で燃えるときに発する光が見えることをいいます。宇宙の塵は直径0.1mmほどの小さいものから1mほどの大きなものまでいろいろです。塵に含まれる成分によって燃えるときの温度が異なり、それが流星の色に影響します。赤いもの、オレンジ色のもの、緑色のもの…例えば含まれる成分がマグネシウムなら緑、酸素なら黄緑、窒素なら赤、ナトリウムはオレンジなど。
しし座流星群といっても、しし座の星々が大気圏に突入してくるわけではなりません。丁度流星が出現する中心点がしし座あたりなので「しし座流星群」。流星群がやってくるのではなく、毎年地球のほうが、流星の発生しやすい塊(ダストトレイル)に突入するのです。
このダストトレイルは太陽を周回する彗星が撒き散らしたチリが塊状になったもの。彗星も同じ軌道を回りますからダストトレイルは徐々に太っていきます。そのトレイルの中に地球が突入して流星群となりますが、彗星の軌道やダストトレイルの位置、そして地球の進入角度など、そして月齢など微妙に異なるので、流星が見られるかどうかは毎年異なってしまうというわけです。
ちなみに、しし座流星群の塵を発生する親となる母彗星はテンペル・タットル彗星(周期33年)。夏の流星群で有名なのはペルセウス流星群。出現は毎年8月12日あたり、ちょうどお盆の頃です。お盆に帰省したら夜空を見上げましょう。母彗星はスイフト・タットル彗星(周期133年)。
松任谷由実さんの歌にもなった「ジャコビニ彗星の日(悲しいほどお天気)ジャコビニ流星群は現在は「10月のりゅう座流星群」と呼び名が変わっています。ジャコビニ流星群は1972年に大出現があるとニュースで騒がれましたがこれが大外れ。記憶にある方も多いことでしょう。母彗星はジャコビニ・ツィナー彗星(周期6.6年)。いずれの彗星も太陽を周回する太陽系の一員です。
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