[445]フジペット
国会で扇千景氏が口角泡を飛ばして発言するのを見るたびに不思議な気分になります。だってあの人はもとタレント。富士写真フィルムのCMで「私にも写せます」と言って8ミリカメラの宣伝をしていた人です。「私にも~」というコメントから「私のような何も知らないバカでも」というニュアンスがあり、そういう人が何ゆえ大臣なの?と思ってしまうのです。
なお、私は現政治家で一番頭がいいのは鳩山氏だと思っていますが、小泉政権がこれほどまでに支持されている今、あまり小泉政権をけなすような言動は、鳩山さん、しないほうがいいですよ。かえってマイナスだと思います。
さて、フジペットと聞いて懐かしく思われた方は私と同年代。
フジペットとはペット屋さんのことではありません。むかし、カメラが超高級品だった頃、子供向けに開発された画期的なカメラの事です。操作が簡単、色が豊富、値段が安い。三拍子揃ったフジペットは爆発的に売れました。遠足の時など持っている子供は自慢気でした。
フジペットの発売は昭和32年(1957年)とされています。価格は2,250の時があると記録にあるのですが、最初はもっと安かったかもしれません。その後2,980になったとの情報もあります。いずれにしても2,000前後の価格は安くはありませんが、当時のお年玉の相場は今とそう変わらず1,000でしたから手の届かない金額ではありません。
フジペットにはそのバージョンによっても違いますが、黒、灰、赤、緑、橙、金の6種類が確認されています。フジペットの構造は、至極簡単で、今となってみればおもちゃみたいなもんです。写りも決して誉められたものではありません。フィルムは6×6サイズというもので、今になってみれば使いにくいサイズです。その後35mmフィルムが使えるフジペットも出てきました。しかしいずれにしても大衆カメラの草分け的存在には間違いありません。
フジペットのあと爆発的に売れたのが、オリンパスペンでしょう。初代ペンは昭和34年(1959年)だとされています。フジペットの2,000台に対してこちらは7,000。やはりこの値段は高かった。でも、オリンパスペンはおもちゃじゃなかった。今で言えばハイテク満載。しかもコンパクト。所有する喜びを満たすカメラだったと思います。
【関連記事】
[1247]民主党・過半数を得て、なお連立政権か?