[39]昆虫たちの世界(蛆虫)
第39回
■昆虫たちの世界(蛆虫)
《蝿=ウジ虫》
「蠅」の種類も非常に沢山いますね。昆虫の中でも一番不潔で汚い虫だと思いますね。しかも羽がありますから尚更始末が悪い虫です。この虫は、汚物とか腐った食べ物や糞便などの物があると、寄って集って卵を産み付けるらしいです。又その汚い足で食べ物の上に止まって、追っても追っても付きまといます。ずいぶん黴菌をまき散らしていますね。
真っ黒な大きな奴から、体に縞のある奴とか、金蠅や銀蠅などや又小さな小蠅など様々ですが、人間にとって益になることは一つもありません。此の蠅の幼虫は「ウジ虫」ですね。こいつは始末の悪い代物です。子供の頃こんな事がありました。
家で飼っていた「猫」が突然姿を消しました。ずいぶん探しましたが見つかりませんでした。二三日経った頃、近所のお婆さんが「お宅の猫じゃないかな?うちの縁の下で死んでるよ」と知らせてくれたので、すぐに飛んで行きました。
すると縁の下の箱の中で死んでいた猫は確かにうちの飼い猫でした。しかし其の姿を見てゾーッとしました。死体の目や鼻や穴という穴からばかりでなく、全体に「ウジ虫」が蠢いて居るんです。体は殆ど見えません、まるで「ウジ虫」の塊です。その頃は殺虫剤がありませんから、1m位の穴を掘って埋めましたが、これは凄いです。「猫」は死ぬときは飼い主の見えない所で死ぬと云われて居ますが、これを見たのは初めてでした。
話は少しずれますが、よく新聞なんかに人の「腐乱死体」とか「白骨死体」が発見された・・なんて云う記事を見かけますね。何とも思いませんが、地上で見つけたときは、今お話したように決して綺麗な姿ではないと思いますよ。猫と違って人間の体は大きいですから、「ウジ虫」に集られている姿は想像も出来ないほど凄まじいと思いますよ。
これは冗談話ですが「自殺」するときは、富士の青木ヶ原なんかで首を吊るなんて死に方は止めましょうね。「ウジ虫」や鼠に食い荒らされた無惨な姿になると思いますよ。「自殺」するなら昔の様に「三原山の火山」に飛び込みましう・・最初から火葬になりますからね。今は此の名所は行かれないようですがね。
子供の頃は各家庭の「便所」は殆ど汲み取りでした。ですから「便所」が家の中で一番不潔の場所でした。今は殆どなくなりましたが、汲み取り式とは、便所には便器は付いていますが、外側だけで底はありません。中は2m位の深い穴で、一番下に大きな瓶がセメントで固めて置いてあるだけです。其の側に外から汲み出す口が付いて居るだけです。汲み取りに来るまで糞便を貯めて置くわけですから、当然「ウジ虫」の巣になります。白い2cmくらいの「ウジ虫」がゾロゾロと這い上がって来るんです。素足で便所なんかには行かれません。こいつがノソノソとそこら辺に這っているんですから・・。
こいつ等が成虫になると、そこら辺に飛び回るのです。家の中には「蠅取りリボン」と云って、ベタベタくっつくテープをぶら下げて置くんです。一日もすると「蠅」が真っ黒になるほどくっついています。それを庭先で落ち葉と一緒に燃やすんです。
針金の先に網のついた「蠅たたき」は常備品でしたが、小学校の時には、此の「蠅たたき」で潰した「蠅」を空き缶に入れて学校に持って来るようにも云われていました。
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