前号に続きまして今週も冬対策です。備えあれば憂い無し。クルマにとって冬はなかなか厳しいですが、上手に対策して乗り切りましょう。
《タイヤチェーン》
スタッドレスタイヤにしたからといって安心はできません。トランクには必ずタイヤチェーンを入れておきましょう。タイヤチェーンはピンからキリまでありますが、消耗品なので安いのでいいと思います。
大事なことはタイヤチェーンは大きめにできているので実際にタイヤにはめてみて長ければカットしておくなど調節しておきます。晴れた昼間に予行練習をしておくといいと思います。タイヤチェーンには裏表がありますし、実際に雪が降り出してからの脱着は慣れないと結構大変です。
チェーンをはめる時に素手でやる人はいないと思いますが、意外と周辺グッズの準備をしていない人も多いようです。特に手袋は必須です。軍手でもいいですが手のひら側がゴムでできているなど防水タイプが使いやすいです。ボアの入った保温タイプも快適ですが、細かい作業には向かない場合があります。
また、作業にはタイヤの向こう側まで手を入れる必要があるので、腕のほうも汚れないように、昔事務職の人が使っていた「手差し」のようなものや、汚れても良いウインドブレーカーのようなものがあれば便利です。
チェーンを巻く側のタイヤも間違えないようにしましょう。駆動輪に巻きます。4駆の場合はシステムによって違いますので取扱説明書に従ってください。
数シーズン使用したチェーンは切れる場合があります。雪道走行中にチェーンが切れると大変厄介です。できれば新しいチェーンを用意するに越したことないですが、万一切れた場合の応急処置のため、針金やチェーン補修用のワイヤーなどを用意しておきます。
チェーンは装着が不完全だったり、雪のない舗装道路を長時間走行したり、チェーンの耐速限界速度を超えて走り続けると簡単に切れてしまいます。マメに脱着するようにしましょう。
《駐車時》
ドアが凍り付いて開かなくなるのを防止するため、ドアとボディのシールをしてあるゴムにシリコンを吹き付けておきます。鍵穴にも凍結防止剤をスプレーします。雪の重みによる破損と張り付きを防ぐため、ワイパーは立てておきます。
サイドブレーキはかけず、シフトレバーをP(パーキング)にしておきます。マニュアル車の場合はバックギアに入れておきます。サイドブレーキはワイヤーで引っ張っているので凍りつくと戻らなくなり、いざ走ろうとしてもブレーキがかかったままになってしまいます。(といっても、今までサイドブレーキが凍り付いて戻らなくなったという話はあまり聞いたことがありませんが)
また、クルマが雪に埋もれる可能性があるときは、スコップや解氷剤などを車外に持ち出しておくことも必要です。牽引ロープがあると、除雪車に引っ張り出してもらうこともできるので、あると便利です。
バッテリーは完全に冷え切っているのでエンジンは慎重に一発でかけるようにします。何回もセルを回すとすぐに上がってしまいます。そんなときはブースターケーブルの出番。自分のクルマに合った容量のものを用意しておきましょう。