セルフスタンドが増えてきましたが、既存のフルサービスガソリンスタンドも黙っていません。反撃に出ています。やってみれば簡単なのですが、まだまだセルフはちょっと、という人も多いようで、価格さえ対抗できれば、フルサービスのスタンドも生き残れる可能性は残っています。
フルサービスを提供しながら価格面で頑張れるのが、プリペイドカードです。プリペイドカードはいってみれば前払い制度。1万円、2万円、3万円とあって、それぞれガソリン価格の値引率が違っているという仕組みです。
ちなみにウチの近所では、現金で入れた場合は90円のところ、1万円のプリペイドカードは88円になります。セルフのスタンドはフルサービススタンドに比べ2円安というのが相場ですが、この1万円のプリペードカードでセルフスタンドに十分対抗できることになります。
さらに2万円のカードだと4円引きになり、86円同等。3万円のプリペイドカードだと、なんと84円になるという仕組みです。ただし、セルフのスタンドでもプリペイドカードは導入可能ですから、セルフの巻き返しの余地はあります。フルサービスとセルフの戦いはまだ序盤戦といったところでしょうか。
いつも同じスタンドで給油するならプリペイドカードも一考です。ただし3万円のカードなど高額なカードを盗まれたり紛失したら泣くに泣けませんけどね。
ところで、先日出先で高速道路に乗る前にガソリンを入れようと言うことになりました。高速道路のサービスエリアで入れると街道筋より10円高いというのが相場。なるべく高速道路での給油は避けなければなりません。
幸い高速入り口にスタンドがあったので、そこで満タン入れることにしました。ところが係員いわくプリペイドカードを買えば2円安いとのこと。しかし出先のことでそこしか使えない1万円のプリペイドカードは買えないし、薦めるほうもどうかしている。「いや、現金で」と念を押すと、今度はつり銭が無いと言う。
明らかにプリペイドカードの押売りに感じた私はここでキレました。「つり銭を用意するのは商売の基本だろう」そう言い捨てドアを閉め走り去ったのでした。
商売をやったことのある人なら分かると思いますが、毎日のつり銭を用意するのはとても大変なのです。前日の売上から仕入れをするにもつり銭を残さなければなりません。ガソリンスタンドならば一万円札を使う人も多いでしょうから、最低でも5万円は必要でしょう。そのつり銭を用意するために借金すらすることがあるくらいです。
暑い夏のその日は、さらに熱くなった一日でしたとさ。