クルマの保険は2種類あります。法律で義務付けられている自賠責、そして任意の自動車保険です。人身事故があった場合は、まず自賠責保険から支払われますので、車検が通っている保険ならば、とりあえずは安心です。しかし賠償額が億単位になっている昨今、対人対物保険は「無制限」が当たり前。そして無制限に補償してくれるのは任意保険しかありません。
で、その任意保険ですが、最近はリスク細分型ということで色々な特約がオプションになっています。自分にあった保険とすることで安くリーズナブルなのはありがたいのですが、では、どれが自分にあった保険なのかを探すのが一苦労。保険選びでポイントとなるのは、子供特約、臨時運転特約、他車運転特約。損保ジャパン等で展開しているこれら の自動車保険について考えてみたいと思います。
■子供が免許を取得したら子供特約
自動車保険(任意保険)はそのほとんどがリスク細分型といわれる保険です。自分に起こりそうなリスクに応じて保険内容を選べる保険です。たとえば日曜日しか運転しない人は、毎日運転する人より事故を起こしにくいので、当然保険料は安くすべき、という考え方に基づくものです。
年齢担保保険もそういった考えによります。30歳以上の人は18歳のひとよりも事故を起こしにくい。従って保険料も30歳以上の人は18歳の人よりも安くなっているのです。
さて、無事故の場合、年齢を重ねて30歳以上になっている人はかなり保険料が安くなっていると思います。しかし、子供が18歳になり免許を取って同じ車に乗り始めると一気に年齢担保を全年齢担保にする必要が出てきます。30歳以上担保の保険では18歳の子供が運転して事故を起こした場合は補償外になるからです。
しかし、全年齢担保は30歳以上担保に比べると2倍以上になるのが普通です。この負担はなかなか大変です。
そんなときに役に立つのが、子供特約です。
たとえば損保ジャパンの「ニーズ細分型自動車保険『ONE』」または「SAP」の保険に設定されている子供特約は、運転者の年齢条件を子供の年齢に合わせて変更することなく、追加特約保険料を支払うだけで、子供を被保険者に追加できる便利な保険です。当然保険料は「運転者の年齢条件」を変更する場合に比較して割安になっています。但し、子供の年齢によって種別を選ぶ必要はあります。子供の人数は関係ありません。
子供特約に定義する「お子様」とは、記名被保険者(本人)または配偶者の同居の子およびその配偶者、別居の未婚の子を言います。
◇子供特約を追加すると、以下の事故について補償されます。
子供が運転したとき(同居、別居関係なく)
子供の配偶者が運転したとき
◇対象外になる場合(重要)
子供の配偶者以外の同居の親族は対象外
子供の友人が運転したときも対象外
子供であっても既婚で別居している場合は対象外
同居してる従業員が運転した場合も対象外
このようなときには、年齢条件を下げるか臨時運転者特約というオプションがあるので、そちらも付帯するといいでしょう。なお、損保ジャパンの「子供特約」は、記名被保険者が個人の契約に限り付帯できます。(法人不可)
なお、子供特約は「子供が臨時に運転すること」を想定していますので、クルマが子供名義であったり、クルマを子供が管理し常時使用するような場合は付けることができません。その場合は年齢条件を下げるしかありません。
続く
2005.02.15(原文)
2006.07.16(加筆修正)

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