ヤマハフルートYFL-517とYFL-897Dを試奏
つくばのiiasにはヤマハが入っている。管楽器も多くおいてあり、なかでもフルートの展示には興味津々。ヤマハのショップなのでヤマハ機種は在庫も豊富。
興味深く見ていると店員さんが寄ってきた。
「買わないけど試奏させてもらえる?」
と尋ねると、もちろんですと快諾。
※係員の塩崎ひろみさん、ありがとうございました。
今使用中のムラマツM21は設計も古く、Eメカニズムが付いていないので3ミが出しにくい。
なのでEメカを試したいと要望。
ついでにインラインリングキーも試したいとのたまう私。
係員のかたが試奏室に用意してくれたのは
ヤマハのカバードキーオフセットモデルEメカ付きの
YFL-517(頭部管銀製、カバードキイ、Eメカニズム付、C管)¥220,000
と
YFL-897D(総銀ハンドメイド、インラインリングキイ、Eメカニズム付、C管)¥670,000
この二本を試すことになりました。
まずYFL-517。
ムラマツのM21と同じカバードキーなので違和感はなく、そのまま吹いてみる。
頭部管は銀製でよく響き、柔らかい音だけど輪郭はしっかりしています。
2#ドを吹いてみると、自分のムラマツは昔のスケールのため2#ドは高めに上ずるがYFL-517では音程もかなり正確になっていて驚いた。
2#ドは結構頻繁に使う音なので、正確な音程で鳴ってくれるのはうれしい。
肝心の3ミは最初は全く音が出ず焦ったが、ポイントを変えたらすんなり出る。
コツをつかめば3ミはいとも簡単に出る。
Eメカニズム恐るべし。
ついでに出しにくい3#ファもすんなり。
これはなかなか良いフルートである。
つらい練習も楽しい練習になることでしょう。
次にYFL-897D。
総銀製のインラインリングキーでしかもEメカニズム付きの高級かつ珍しいモデル。
そもそもインラインでEメカというのが少ないのが現状。
それをヤマハでは高級モデルのハンドメイド イデアル シリーズにこれを投入。
今後の主流になるかも。
で構えてみると、案の定リングキーがうまく押さえられない。
特に左手の薬指がキツイ。
左手小指のG♯レバーも位置がかなり違う感じ。
じっくり押さえてやっと音が出るといった具合。
インラインのフルートって別の楽器と言っていいと思う。
それくらい違う。
カバードキーに慣れてしまうとインラインリングキーに移行するのはかなりの慣れが必要と感じた。
で、このインラインのEメカニズムだが、これも簡単に3ミが出てしまう。
上級者になるとほとんどEメカは必要ないが、発展途上の練習者にとっては「あったほうが絶対に良い」といえる機能。
総銀でハンドメイド67万円のYFL-897Dも充分お買い得とは思いますが、この下の500シリーズあたりにもインラインリングキーでEメカ付きの機種を増やしてほしいものです。
ちなみに2014年4月29日から7月27日まで管楽器フェアということで、かなりお安くなっています。
YFL-517 ¥220,000→¥176,000
YFL-897D ¥670,000→¥536,000
※価格はいずれも税別。