高齢者がフルートを始める場合の楽器選び
61歳の現在、自分で高齢者というのは未だ違和感がありますが、しかし残り時間が少なくなっていることには変わりありません。
そこで、こういう年齢の場合のフルート選びを考えたいと思います。
普通、若者がフルートを始める場合は、エントリーモデルもしくは学生モデルというものから始めるでしょう。
続くかどうかも分からないし、お金もあまり無い。
親にねだるにしてもそんなに高いのは無理。
そんなときに、学生モデルというのは初心者、初級向きのお手軽な楽器です。
音はチープだけれど、そこそこ使い物になる。
それで3年くらいは練習し、より良い楽器にステップアップ。
そこで、さらに練習を重ね、10年くらいやって総銀モデルへ…
これが普通のルートだと思います。
しかし、高齢者のビギナーは、残り時間も無い割りにお金はあるものだから、いきなり総銀モデルに手を出したりします。
ショップとしては、ありがたいことでしょうが、じつはこういった買い方はお勧めできません。
なぜなら、高いフルートを鳴らすにはそれなりに技術と、息の支えが必要だからです。
へたくそな初心者、初級クラスの者がいきなり金のモデルを吹いたって、良い音が出ません。
しかも、無理をしてインラインリングキーなどを買ってしまったら、今までオフセットカバーキーでそこそこ吹けるようになったのに、また初心者に逆戻り。
せっかく総銀モデルを買ったのに、鳴らすことができず、オフセットカバードキーの頭部管銀製+管体洋銀等を買い足す羽目にもなります。
背伸びしても結局苦労するだけ。
フルートは無理をせず、自分の力量にあった楽器をステップアップするのがよろしいです。
そのほうが無理をしないで済むし、何より練習が楽しいです。
それで寿命が足りなくなったら、それはそれで良いではありませんか(笑)
◆ステップアップ例
1.総洋銀モデル(オフセットカバードキー)(10万円以下)…1~3年使う
例:ヤマハYFL-211¥82,000(税抜)
2.頭部菅銀製+管体洋銀モデル(オフセットカバードキー)(30万円以下)…3~5年使う
例:ヤマハYFL-517¥220,000(税抜)
3.総銀モデル(インラインリングキー)(50万円前後)…5年~10年使う
例:ヤマハYFL-787¥480,000(税抜)
これ以上のモデルは、必要であれば買う。
いかがでしょうか?