高齢者がフルートを始める場合の楽器選び

2016年8月22日

61歳の現在、自分で高齢者というのは未だ違和感がありますが、しかし残り時間が少なくなっていることには変わりありません。

そこで、こういう年齢の場合のフルート選びを考えたいと思います。

普通、若者がフルートを始める場合は、エントリーモデルもしくは学生モデルというものから始めるでしょう。

続くかどうかも分からないし、お金もあまり無い。
親にねだるにしてもそんなに高いのは無理。
そんなときに、学生モデルというのは初心者、初級向きのお手軽な楽器です。

音はチープだけれど、そこそこ使い物になる。
それで3年くらいは練習し、より良い楽器にステップアップ。

マイフルート「ムラマツM21」 学生モデルです。
マイフルート「ムラマツM21」
学生モデルです。

そこで、さらに練習を重ね、10年くらいやって総銀モデルへ…
これが普通のルートだと思います。

しかし、高齢者のビギナーは、残り時間も無い割りにお金はあるものだから、いきなり総銀モデルに手を出したりします。

ショップとしては、ありがたいことでしょうが、じつはこういった買い方はお勧めできません。

なぜなら、高いフルートを鳴らすにはそれなりに技術と、息の支えが必要だからです。

へたくそな初心者、初級クラスの者がいきなり金のモデルを吹いたって、良い音が出ません。

しかも、無理をしてインラインリングキーなどを買ってしまったら、今までオフセットカバーキーでそこそこ吹けるようになったのに、また初心者に逆戻り。

せっかく総銀モデルを買ったのに、鳴らすことができず、オフセットカバードキーの頭部管銀製+管体洋銀等を買い足す羽目にもなります。

背伸びしても結局苦労するだけ。

フルートは無理をせず、自分の力量にあった楽器をステップアップするのがよろしいです。
そのほうが無理をしないで済むし、何より練習が楽しいです。

それで寿命が足りなくなったら、それはそれで良いではありませんか(笑)

ステップアップ例

1.総洋銀モデル(オフセットカバードキー)(10万円以下)…1~3年使う
例:ヤマハYFL-211¥82,000(税抜)

2.頭部菅銀製+管体洋銀モデル(オフセットカバードキー)(30万円以下)…3~5年使う
例:ヤマハYFL-517¥220,000(税抜)

3.総銀モデル(インラインリングキー)(50万円前後)…5年~10年使う
例:ヤマハYFL-787¥480,000(税抜)

これ以上のモデルは、必要であれば買う。

いかがでしょうか?

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