崖っぷち三十代。再婚を切望する39歳シングルマザーの私が、大手結婚情報サービス・オーエムエムジー(オーネット)に思い切って入会した背景には、離婚から1年数ヶ月間に得た苦い経験があるからだろう。
昨春の離婚直後、まず私がしたことは、インターネットの恋愛・結婚系サイトへの登録だった。ひとくちに恋愛・結婚サイトといっても、若い世代御用達の軽いノリのものから、いかがわしい不倫援交系など色々ある。私が登録したのは結婚情報サービスが運営するお見合いサイト。
このシステムは、気に入った相手に申し込みをして、相手が了解なら申し込みをした方が費用を要するというものだ。割と多くみられる課金システムのようで、申し込まれた方に費用は発生せず、女性から申し込む場合は金額が安く2000円、男性は3000円だ。メールのやりとりはダイレクトではないため、お互いのメアドや素性が知れることはなく、気に入らなければ相手を「削除」することも可能。
また、会う段階では、望めば身分証明を無料で確認してもらえる。公開情報は、居住都道府県、出身地、学歴、職業、年収、身長、体重、結婚歴、血液型、飲酒、趣味、自己紹介、相手への希望。また、写真の公開が可能で、自分から申し込む時にのみ写真を公開するという選択肢もある。空欄でも登録可能で、どのように身分を証明させるのかは知らないが、公開する情報の信憑性は定かではなく、本人の良心などに委ねられると言えるだろう。
ここで相手を検索しながら、驚きとともに、私は少しずつ自分の置かれている状況のまずさを思い知ることになる。ひとつは、男性が許容範囲とする女性への年齢だ。許容年齢を書く項目はないのだが、年かさな女性や子持ちを牽制して希望欄に記している男性もいる。
未婚者の登録も多いので、当然のことと言えば当然だ。出会う前からあからさまなリスクを背負うことはないだろう。写真を掲示している人もいるのだが、その顔で贅沢なこと言うなよ!と突っ込みたくなる顔も多い。ともあれ、スペック的に不利な条件にもかかわらず、登録日に早速、申し込みのメールが続々と届いたのだ。なぜに?!
本城愛子