1月18日から23日までブルネイに行って来ました。「ブルネイってどこ?」とおっしゃる方は昨年の7月10日号で「不思議の国ブルネイ」というタイトルで触れておりますので、ご面倒ですがバックナンバーをご覧ください。
知らない人が多いのは日本から直行便がないせいもあるでしょう。ボルネオ島にあり、ジャカルタへ行く飛行機はブルネイの上空を通過して行くので本来ならそんなに遠いわけではありません。今回はシンガポール経由で行きましたが11:30に成田を出て、シンガポールで約3時間半待ち、首都バンダル・スリ・ブガワンに到着するのは夜の12時(日本時間では夜中の1時)となります。
世界有数の裕福な国ブルネイのロイヤル・ブルネイ航空は世界でも評判の高エアラインですが、何と日本と韓国へは直行便がありません。厳密に言うと以前関空から直行便があったのですが廃止となりました。東南アジア路線はもちろん、ロンドンへも飛んでいますし、イスラム教国ですので中東へも直行便があります。上海便があるということは、いかに日本からの乗客が少ないか、日本は彼らのターゲットからはずれているかのどちらかでしょう。美人ぞろいのCA(客室乗務員)で、ユニフォームがとても素敵です。離陸前にコーラン「旅の祈り」というのが必ずモニターに現れ、「アラーはあなたの同行者、そして残された家族と友人の保護者とお祈りしてくれます。また、いまどきは珍しいことに救命胴衣の使用法を元気よく実演してくれます。
[069]スイート・ドラゴン
私の部屋にドラゴンのぬいぐるみがちょこんとあります。ちょうど辰年の2000年にジャカルタの米国系のレストランで景品としていただいたものです。このレストランでは辰年にちなんで、お客さんにアジアの国の名前のついたドラゴンの縫いぐるみを配っていました。どこの国のドラゴンになるかは開けてみてのお楽しみです。私たちに当たったのは台湾でプロスペラス・ドラゴンというニックネームがついていました。当時、すでに台湾はIT産業で世界の注目を浴びていましたので、プロスペラス、つまり「繁栄の」という形容詞がぴったりだと思いました。「商売繁盛するように持って行ってね。」と友人である華人の会社経営者に持って帰ってもらおうとしたのですが、「いいや、きみの会社に持って行かなくちゃ。」と言われ、起業したばかりの私がこのドラゴンをもらうことになりました。
その他の国のドラゴンも言いえて妙、もちろん良い意味での形容詞がついていたのですが、この日私は冷房病で絶不調、友人たちとビジネス・ランチの間、紅茶を少しずつ飲みながらうたたね状態で、各国が何と形容されていたか記憶にありません。ひとつだけ覚えているのが日本でスイート・ドラゴンというニックネームでした。「そうさ、日本はスイートだよ。日本大好き。」と友人。スイートは味が甘いという意味もありますが、魅力的な、美しい、かわいらしいという意味もあります。この友人は両親ときょうだいはオランダに住み、本人もニュージーランドに永住権を持っています。世界中とビジネスをした経験の中で日本をそう思ってくれたのはありがたいことです。