[014]知人、友人、ボーイフレンド

 「知人」と「友人」というのを日本人は使いわけているような気がします。私の場合は、「知人」というと個人的にはそんなに親しくはないものの、たとえば仕事など用があれば声をかけたり、何かお願いできるような間柄で、「友人」というともっと個人的なつながりにまで広がっているような場合です。また、親しくても、あまりにも年齢が上の方や社会的な地位が著しく上の方の場合は「友人」と呼ぶには失礼なような気もして「知人」と呼ぶ場合もあります。
 ところが英語の世界に入るとだいたい皆さん「フレンド」と一口に言うので、いわゆる仲良しかと思って気さくに話しをしていたら、何人かを経由しないとアポイントも取れないような、それもとんでもなく偉い人であったり、逆に竹馬の友で仕事には何の関係もなく、ただ食事に同席しているだけということがあります。「フレンド」と紹介されて、どのような態度で接していいのかどぎまぎすることもあります。

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[013]性別にご用心

 日本語は複雑と思うものの、唯一気楽なのは、名前を呼んだり、書いたりする時に性別がないことです。ところが、英語では区別しなければなりません。顔を知っている人ならともかく、会ったことも見た事もない人に手紙を書いたり、電話をする時、はたと困ることがあります。
 私自身、Mrと書かれたメールやFAXを何度ももらい、「私はMsでございます。」と言い返すのも変なので署名のところにカッコをつけて(Ms)と書いておいてから名前を書くのですが、いつまでも気づかない人もいます。外国人の友人で何度も会っているのに、その人の秘書がいつもMrとメールを書いて来るので、これほど何回も続けば逆にきっと女性だと思われると何かまずいことがあるのではないか、と思い、ご本人に会った際に冗談でそのように聞いてみたら、「女性だと秘書に言ったことがないだけで、単なる間違い。何も都合の悪いというような問題はない。」ということで大笑いしたことがありました。

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