昨年11月 6日号で「CEPAで甦るか香港」というエッセイを書かせていただきました。今月、香港貿易発展局が帝国ホテルで開催したセミナー「CEPA(経済貿易緊密化協定):香港に学ぶ中国ビジネス成功の方程式」には定員 300名のところ、600名を越す受講応募がありました。年度末という時期にも拘らず、これだけの受講者を集められるのも、ビジネスパーソンの中国ビジネスへの熱気が強まっていることを示しています。ちなみにCEPAは日本人は「セパ」と呼んでおりますが英語では「シーパ」となります。
本土返還後、上海の勃興(歴史的には復活かも知れません)ともに凋落したかに見えた香港経済も、今月大手市場調査会社が、香港の消費者マインドは 1997年の返還前の水準にまで回復したと発表しました。前にも触れましたが、本土からの旅行者に対するビザ申請手続きの簡素化、広東省の一部都市住民に香港への個人旅行ビザ申請が解禁されたことにより、本土からの旅行者が大幅に増加しています。また 1月から発効したCEPAにより、本土からの出張者も急増、SARSに苦しめられた昨年が嘘のようです。不動産価格の上昇や輸出も好調なことから、 CEPAを活用したグレーター香港(香港と広東省、いわゆる珠江デルタをさします)を目指しています。