[032]エイグ・モルト その3

この町を特徴つけるものに砂のワイン、Vin de Sable ヴァン・ド・サーブルと塩田 Marais Salin マレ・サランがあります。どちらも観光見学が可能な施設があります。町から6キロ以上も離れた所にあるけれどバスが無くそこへ行くにはタクシー、レンタルサイクルまたは頑張って徒歩。私はパンを買って自転車で行きました。レンタル屋は港、遊覧船のそばにあります。
ワインメーカーのリステルと塩メーカーのバレンヌが観光客向けに無料のカーブ見学試飲と有料の塩田ツアーをやっています。ここへ行くにはGrau du Roiグラウ・デュ・ロワに向かう道を行きます。エイグ・モルトを出てすぐのところに橋があり、手前を曲がり道路沿いにまっすぐ4キロ程行くと Listelリステルの看板があります。その入り口から更に2キロ程砂の葡萄畑に添って行くとワイナリーに出ます。行くだけでもVTT(ヴェー・テー・テー、マウンテンバイク)で1時間は掛かります。


でも私がお勧めしたいのは橋を渡り運河に沿って反対側のサイクリングに出る事。そからGrau du Roiまでの6キロの道を行き、2キロ程Uターンして看板の所に出る事です。これをするとワイナリーまで2時間は掛かりますが、絶対に良い。これをする事でカマルグ大湿地帯の魅力が良くわかります。その道は砂の葡萄畑のみならず、カマルグの白い馬や野鳥があちらこちらにいます。写真を撮るならやっぱりここがカマルグっぽい。
話しはワイナリーに戻り、ここでは無料見学と試飲があります。コースは9時からの30分単位という簡単なもの。ブルゴーニュのカーブは地下に潜りますがここは地上階です。摘み取りの8割を機械で2割丈の低い木だけ手摘みと言うだけあって作り手の感動ドラマはありませんが、畑そのものがドラマではないでしょうか。
16世紀の圧搾機はちょっとした感動ものでした。ブルゴーニュにもシトー派修道僧が使用していた圧搾機がありこちらは皆で押して圧搾、リステルでは巨大糸巻き機のような感じでした。19世紀の産業革命の前兆とも言うべきか。30分の見学が終わったらガイドさんに1ユーロ位のチップをあげましょう。無料見学の試飲なのだからチップ位はね。
塩ツアーは同じ場所で受けつけの出発です。午前中にワイナリー見学をしてお土産屋でプロヴァンス名物、タップナードのペーストとワインを購入して敷地のベンチで軽いランチを午後から塩ツアーに参加すると南仏らしいかな。
リステルのサイト: http://www.listel.fr
夢路とみこ