[066]BIOワイン

ブルゴーニュワインの本拠地ボーヌで最近BIOワイン、つまり有機栽培ワインのフェアーが開かれたのは最もらしく、かつ画期的だった事だったのかもしれない。
シャンパーニュ、ブルゴーニュそして言うまでもなくボルドーなどは大掛かりな市場開拓せずとも知名度は既に高く世界中の注目を浴びている。高級品でも文句なしによく売れる。だからそれらに競合するのではなく、高級、有名産地とは違った方向で新たな地位を確立しようとしているのかロワール地方と南仏がこの BIOワインに掛ける情熱は今や頭角を著しつつ南ブルゴーニュはソーヌ・エ・ロワール県やアルザス地方でもでも取り組み出したとか。
以前フランスに2年以上滞在し、このBIOワインの買い付け先を模索していた日本人夫婦と親しくしていた事があります。今は日本に帰り日本のワインファンにこのBIOワインを紹介すべくその基盤を固める準備中。この二人から私はBIOワインの洗礼を受けその奥深さを教えてもらった。


BIOワインはただ単に酸化防止剤や化学的技法を控えていると言う事のみならず、まず土台となる土壌作りから始まるという。害虫削除目的で普通の畑には農薬が使われるのは当たり前。だから秋の収穫時に私がミミズを怖がる事無く畑に入れるのもそのお陰。
美容院でパーマを掛けたりカラリングするとちょっとおしゃれで素敵だけど使用する薬品が髪に与える影響は一生ではなくとも多少にあり。それと同様に美味しい高級と呼ばれるワインを作るために土壌には農薬が使われる。土壌の一生とは言わないけれどやはり長年の農薬疲れで畑にはあまりにも過酷。そのせいか BIOの畑と比べて普通の畑は土壌が固いと言われ、私もそれを感じている。
BIOの畑はとにかく人の手が掛かる。農薬を使わないから雑草を取りこまめに畑を回らないとどこに害虫がついて畑を荒すか気が気じゃないとか。これまでの葡萄畑をBIOの畑にするために何年も畑を耕し土壌に蓄積する農薬を無くすまでの根気と体力には脱帽もの。
さて肝心なお味の方はこれは一言では言えないムズカシサがある。確かな事はBIOのワインだと悪酔いもしなければ頭が痛くなるという事もない。それらの要因となる酸化防止剤がないから、でも酸化防止剤があるから海外輸出にも耐えられるのでどちらにも良し悪し付け難い。ワインを私の様にたくさん飲む人は、やはり数本おうちの1本をこのBIOワインにした方が健康的にかつ継続的にワインを楽しめるかもしれません。
私の注目BIOワイナリー  http://www.vins-heitz.com
夢路とみこ