パリ4区へ行くならばカルナヴァレ美術館とカフェ・デ・ロージエに寄ることをお勧めします。美術館は常設展が無料、特別展は有料です。
前回私がここを訪ねた時の特別展は「マルセル・プルーストの失われた世界」がテーマでした。近代的な肖像画から始まり、ファッション誌のように当時の貴婦人のドレス姿にはうっとりさせられました。常設展の方はフランス革命に関する資料がたくさんあるので、漫画と宝塚の「ベルサイユの薔薇」でしっかりフランス革命史を学んだ昔を思い出しました。この美術館は学芸員不足らしく一部の展示室の公開は午前中のみです。
午前中公開展示室の中に「ナポレオン3世のアパルトマン」があります。私はここに来るまでナポレオン・ボナパルト以外にナポレオンがいるとは全く知りませんでした。この3世さん、ボナパルトの甥に当り、現在の美しいパリの基礎を築いたエラーい人のようです。
ボナパルトはコルシカの田舎貴族出身という事で芸術や美術には疎く、2度目の妃ルイーズ(ジョセフィーヌとは離婚したらしい)の系列から呼び寄せて即位させたよう。この3世は当時のパリよりもうんと華やかなオーストリア育ちだから芸術、美術への造詣が深くその香りも一緒に持ってきたようです。
まずはパリの区画整理に始まり、公園をつくるなどなど。そんなダンティーな3世のアパルトマンですからとってもおしゃれです。必見です。オルセー美術館にはナポレオン1世のアパルトマンがアール・ヌーボー展示室にあるのでそれとこことを見比べても興味深いと思います。
ランチはこの美術館途中にあるカフェ・デ・ロージエでどうぞ。常連さんで溢れるこのカフェはいかにもパリって感じ。メニューというのはなく黒板に本日のお勧めが幾つか掲載されてるのみ。1皿8e位ですが、この1皿がお袋の味!黒板の文字が象形文字に見えたら近くに座る人の美味しそうな皿を指してLa meme chose(ラ・メームショーズ:同じ物)で乗りきって下さい。私のお勧めはライスの上にトマト味のクリームソースで煮込んだチキンとギリシアオリーブが掛かっているPoulet aux olivesです。
Calnavalet: 23 rue de Servigne Metro: St. PaulCafe des Rosieres 2, rue des Rosieres tel: 01.48.87.94.09
夢路とみこ