毎年,毎年同じワイン祭りに行くのを同僚はもちろんのこと、周囲の日本人の知り合い達にも飽きられて来た位に私のサンティエールグルマンド通いは今年も続いた。場所はアルザス、それもコルマール付近だから車で行けばこのディジョンから2時間もあれば行けるのですが免許どころか車の運転を知らない私は4時間半かけて列車でぐるりとフランシュ・コンテ地方を回ってアルザス地方へと入る。
アルザスは私の大好きな地方。ブルゴーニュの次に好き。もしいつかこのブルゴーニュを追い出されたらアルザスへ逃げようという思惑もあり、その下調べにワイン祭りを利用していることもあり。毎年参加しているサンティエールでもいつも何か新しい発見がある。それも美味しさの発見。去年はピノ・ブラン種で作ったワインにすっかり魅了されました。今年の私が熱くなったのはリースリングで作ったクレマン。
[086]葡萄の木まつり
今年は異常な暑さのため例年よりもヴァンダンジュ(葡萄の摘み取り)が2週間以上も早まったけどその収穫量はかなり厳しいもののようです。暑かったから出来は良いものの暑すぎて腐って使えなくなったものも多くこの年のワインの値段が将来高騰するのが今から見えるよう。そんなワインの将来の価格の心配をするのは先々にして今は収穫を素直に喜び、そしてその恩恵にあやかりたい、ワイン祭りにて。
ディジョンは8月の第4週目になるとFetes de Vignes葡萄の木祭りなるものがあります。毎晩広場やどこかの劇場で外国民族の踊りやショー、ディナーショー、コンサートが繰り広げられます。町挙げての1大イベンイベント。飲めや歌えや踊れやっていう感じで私なんておちおち会社のデスクで書類の山と格闘している場合ではないとさっさと仕事を切り上げる。残業が趣味と思われている私が定時前に机を片付けだすのを見て同僚は「おデート?」と聞いてくれるのではなく「ワイン祭り?」と私をアル中のパーティアニマルのように言う。全く当たっていない訳でもないから素直に「うん」と返事をして退社。町へ繰り出す。