カラオケ好きの私が一人良くハミングする名曲はシルヴィアとロスインディオスの「別れても好きな人」。この曲の中で「ダメよ弱いから」という歌詞がありこれが全く私の船に対する心情を表している。
解雇通告を受けたその日にオフィスから放り出されたので本来はすぐに就職活動になるはず。でも新経営者陣は私が船へ添乗する仕事もしていたことを露知らず解雇したものだから大混乱。シーズンオフまで誰が添乗するの?このディジョンで3ヶ国語を使って朝から深夜まで働く日本人はいないよ。
[123]解雇劇、合言葉はサラ
今年初めの添乗を終えた。この後もシーズン上がりの10月までたくさん添乗予定があり忙しくなるから有給休暇を早めに消化するように言われてたので下船後そのまま帰社せずにのんびりとブルターニュ旅行なんぞを楽しんだ。木曜日にディジョンに戻り、金曜日の朝出勤したら社内の雰囲気がおかしい。午前9時始業開始時間、社長が皆に重要な発表があるから集まれと言う。
「会社を売った。皆と一緒に後2年で迎えるはずの40周年を祝えないのが残念だ。弊社は今日から米系の会社になります。じゃあ皆、元気で」と挨拶。その後すぐ社長はかばんを取って消えた。この間僅か15分。1時間後に来た米国人の経営陣たちは挨拶がてらリストラを勧告。米系になった以上、会社は戦場、彼らは捕虜を取らない上に生き残るためには手段を問わない。
新社長は新しい経営方針を語りながらSARA(サラ)という言葉を残した。SはShock(打撃)、AはAngry(激怒)、Rは Resistance(拒否)、AはAcceptance(容認)この4ステップを経なければ新しいチームワークは生まれないと。