[172]マスタード博物館(2)

「マスタード」はフレンチグルメ調味料の代表格としてその本拠地がわが町、ディジョンである事はすでに周知のことですが、近年、ワインの本拠地ボーヌにマスタード博物館が出来て人気沸騰中のため偵察に出かけてみました。本家のディジョンの博物館に対抗して新たに博物館を作るとは大した度胸じゃないの、ちょっと見せてもらおうか、と意気込んで行ってみたら。。。。。あまりの出来の良さに感動してボーヌのマスタードを買っちゃった。美味しければディジョンもボーヌもないわよ、胃袋で融合するわよ、と勝手な解釈をしながら。
ボーヌのマスタード会社「ファロ」のマスタードはミッシュランの星付きシェフからうちの船のシェフまで幅広く使われていて、うちの船のシェフによれば作る料理によってディジョンのマイユかボーヌのファロに替えるらしいけど、どう使い分けるのかまでは企業秘密と言われてしまった、そして、自分の舌でどちらのマスタードを使ったか当てて見ろとも言われて、くぅーんと鼻を鳴らして船のキッチンを去った。ケチー!

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[171]星の男が愛した名品

ブルゴーニュの偉大なる星が本当に星になって早くも2年が経つ。しかし残された人たちは彼の信念を貫き、彼の作った伝統の味を受け継ぎ、彼の伝説を守っているようです。その輝きは今も色あせない。私の周辺でも彼のファンとそうでない人は二手に分かれるけど、私には漲るようなエネルギーと欲のない努力家の姿が消えない。残念ながら私の安月給では彼の店に足蹴に通えない。昔のボス達は彼と親しく会話が出来るくらいに常連だったけど。
ロワゾーさんにはもう会えないけど、ロワゾーさんを身近に感ずることはお店に行けなくても出来る。だってブルゴーニュは彼が愛した地方で彼に望まれた食材があり、私の安月給でもなんとかなる。あとはこれをロワゾーさんレベルに調理してくれる人を探すだけ!この地方での生活必需品、料理人の友人!

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