3月第3週目週末はニュイ・サンジョルジュのワインオークションがありこの小さな町に多くの観光客を呼ぶ。知名度は11月の「栄光の3日間」から比べるとまだまだで、規模もボーヌのそれから比べると控えめかな。でもボーヌ同様にここも土曜日には10キロのワインマラソンがある。秋のボーヌ、春のニュイと楽しみは尽きない。
私のお目当てはメゾン・ド・ヴァンで開催される有料試飲会。10ユーロの記念グラスを入場料代わりに買いさまざまな村と造り手のワインを飲み比べながら楽しむことが出来るこれをいつも楽しみにしてる。ボーヌだと試飲する場所がたくさんありすぎてあっちもこっちもと欲張り過ぎて途中酔いつぶれることも。
ディジョンからこの祭りへ行くならやっぱり郊外バスTRANSCOで。ニュイまで35分、片道3.40ユーロ。マルシェと呼ばれる屋内市場の前で下車すると市場の中では展示会や試飲試食の会場で賑やか。でもこれは後回しにして、市場の前を左に取りディジョン方面に道路沿いを進むと公園の入り口がある。園内では葡萄耕作や収穫のための大型トラクターの展示会場となっていて、それをずっと突き進むとやっとメゾンに到着。
[009]銘醸街道
ディジョンは銘醸街道、La Route Grands Crusの入り口です。それは少し南下した所にあるマルサネー村から始まりヌーボーで知られるボージョレ地区まで高級ワインの葡萄畑が続きます。この村、Marsannay La Coteはブルゴーニュでも唯一ロゼワインを作っている珍しい村です。もちろん味もしっかりしてロゼとは思えない位の存在感があります。
銘醸街道を見たいのならディジョンからボーヌまでの道程は郊外バスTRANSCOのAUTUN行きでどうぞ。ワイン主要地ボーヌまで電車なら30分、でも鉄道は葡萄畑よりうーんと離れていて黄金の丘、ラ・コート・ドールは殆ど見えません。
バスは国道を銘醸街道沿いに走り、また停留所ごとに停まるので時間は1時間位掛かりますが、フランスに来た、ワインの国に来たと感じる事は間違いなし。ボーヌまでの道程に山梨県一宮町と姉妹都市のニュイ・サンジョルジュや利き酒騎士団で知られるクロ・ド・ヴージョ、ワインの王様、ロマネ・コンティの畑の近くをバスは抜けて勝沼町と姉妹都市のボーヌへと到着します。
この街道は四季を通して美しく何度通っても飽きが来ません。冬は葡萄の木に霜が折り冷え込む事で害虫が自然の力で駆除されます。そしてその寒さの中、生産者は剪定し美味しいワインを作るために励んでいます。マイナス何度という日もあるのに白い息を吐きながら剪定する姿をヒーターの効いたバスの中から見かけましたが本当に頭の下がる思いです。