フランスにはSemaine du gout味覚週間という感心する運動週間があります。これは米国から流れてきた食文化、ファーストフードやフィンガーフードの影響を受けて食事というものを軽視してきた最近のフランス人食生活に渇を入れようというものらしい。青少年の肥満体の増加は今やアメリカ並み。女性の社会進出によってお母さんがキッチンに立たなくなった。レンジでチンするものばかりが食卓に並ぶようになったと嘆いています。お母さんがキッチンに立たないのならお父さんが立てばよいと私は思うのですが。だって有名なシェフは男性が多いし、女性は感情に並があって味が一定じゃないから料理人向きじゃないと言うのだから。男性諸君、キッチンを君達に開放する、だから私に美味しいものを作って!
[085]フランシュ・コンテのチーズ
フランシュ・コンテのチーズはこの地方をよく現しているようで素朴な味が多いと思います。シンプルであまり凝ったことをしていない。牛乳をそのまま加工したらこんなのが出ましたぁ~。みたいな優しい味。だから背伸びをする事もなく私も田舎者丸出しでここのチーズを頬張る。
まずフランシュ・コンテの代表的チーズと言ったらやっぱりコンテ。正式名称にスイスのグリエールの名が入っているだけあってグリエールに味も製法も似ている。ただコンテはAOC(原産地呼称統制)のチーズだけあって色々と製造条件が厳しいらしく牛乳も指定されているので市場に出るとお値段が高くなる。高いと言っても黒いダイヤモンドのトリュフではないからご安心をば。
私が好きなのは18ヶ月熟成したComteコンテ。ちょっとジャリジャリ感があってフランシュ・コンテの黄色いワインに良く合う。グリエールのようにちょっとした苦味もたまらない。コンテは高いし、日本でチーズは賞味期限が短いからあまり日本では売ってないらしい。だったらフランスに来たら是非コンテをご賞味あれ。