[196]北ブルゴーの休日(1)

北ブルゴーニュは、葡萄畑一面のコート・ドールや南ブルゴーニュとは違った景観を持つ、この地を更に惚れ直し、益々好きになる。フランス各地を旅したけれど、一つの地方でこれほどにも様々な景観と自然の豊かさに恵まれる地方はそうそうあるのだろうかと何度も心の中で呟く。それ程までにこのブルゴーニュは訪れる人の心を鷲づかみにする。
北ブルゴーニュを代表する都市オーセールは、町の中央に聳えるサンテティエンヌ大聖堂を見上げるように広がる美しい港が広がります。近くには銘醸街道のスタート地点、ブルゴーニュ白ワインの代表格のひとつ、シャブリ村があり、これはこの地方を代表する白ワインのひとつだからオーセールの位置が分からなくてもこの村で想像がつくかもしれませんね。
私も最近まで全く知らなかったのですが、このオーセールで何と「トリュフ狩り」が出来るんです。トリュフと言えば「ペリゴール」「プロヴァンス」とばかり思っていたので、ブルゴーニュトリュフの事はちらりと聞いていたけれど、その違いすら全く知りませんでした。でも、黒いダイヤは存在した!

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[195]コ・ロカシオン(2)

恋人でもない異性との共同生活に抵抗があるか、というとそうでもない。私達の場合、抵抗もなければ危険もない。同棲だったらやっぱりいつも身支度を綺麗にして捨てられないように努力しなければならないのでしょうが、私は引っ越した当初からすっぴん顔を見せ、大食漢の大酒呑み、朝帰りも何度かしたので隠す所がない。
彼の15年間に及ぶ歴代共同生活相手は全て女性。日本人女性も多く、そのプロフィールも様々。入居した日には、過去の入居者の日本人女性が遊びに来ていてその暮らし振りなどを聞かせてもらった。たまたま私の入居先が良かったというかもしれない。中には語学交換と証して日本人を食べ漁る男性も多いのは事実だし、コ・ロカシオンでレイプというケースも少なくはないらしい。しかし、これらが全て男性側に非があるかというと、そうでもない。私が昔いたアメリカでは「イエロー・キャブ」と言葉が流行してたくらいだから。喧嘩両成敗であるように、男女の性的関係においてどちらかの非を追求するのは難しい。

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