[196]北ブルゴーの休日(1)

北ブルゴーニュは、葡萄畑一面のコート・ドールや南ブルゴーニュとは違った景観を持つ、この地を更に惚れ直し、益々好きになる。フランス各地を旅したけれど、一つの地方でこれほどにも様々な景観と自然の豊かさに恵まれる地方はそうそうあるのだろうかと何度も心の中で呟く。それ程までにこのブルゴーニュは訪れる人の心を鷲づかみにする。
北ブルゴーニュを代表する都市オーセールは、町の中央に聳えるサンテティエンヌ大聖堂を見上げるように広がる美しい港が広がります。近くには銘醸街道のスタート地点、ブルゴーニュ白ワインの代表格のひとつ、シャブリ村があり、これはこの地方を代表する白ワインのひとつだからオーセールの位置が分からなくてもこの村で想像がつくかもしれませんね。
私も最近まで全く知らなかったのですが、このオーセールで何と「トリュフ狩り」が出来るんです。トリュフと言えば「ペリゴール」「プロヴァンス」とばかり思っていたので、ブルゴーニュトリュフの事はちらりと聞いていたけれど、その違いすら全く知りませんでした。でも、黒いダイヤは存在した!


ミッシュランの星を獲得するには「味」ですが、その「味」を何の食材で決めるかというのも重要なのか。オーセールの港の側にある1つ星レストラン、「バルナベ」のオーナーはどうやらこの黒いダイヤが決めてだったようで。天候が好条件であれば毎年、オーセール観光局とこの店の共催で「トリュフづくし体験」が出来る。参加してみた。まずは南仏とブルゴーニュ産の違いについての説明を受け、続いて犬を伴って畑へ。ここ掘れワンワンの合図で出るわ出るわ、びっくり、うっとり。店に戻り、今度はバルナベ氏自らによるワインと料理のマリアージュについての講座、そして「トリュフづくしの料理」へと。
トリュフってこんなに色々な調理法で味わえものか、とバルナベ氏のメニューに驚きとため息ばかり。マッシュポテトの中にゴロゴロとこれが、そしてみじん切りのこれが散りばめられたアイスクリームには胃袋さえもハミングしていた。でも最大のご馳走はバルナベ氏のトリュフに対する熱い思いの講演だった。
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夢路とみこ