美食、マスタード、パン・デピス、ワインとディジョンを形容する言葉はガイド本の中にいろいろ陳列されますが、最近この町が狙っているのは「サロン・ド・テ(お茶専門店)」でのイメージアップなのかもしれないと思うほどお洒落で本格的なお茶屋さんが増えつつある。
サロン・ド・テで有名なのはフランス東部のメッスらしいけど、ディジョンもメッスに追いつけ追い越せなのかしら?ディジョンは南仏のように夏が長くないからあちらのような広場にカフェの海は似合わない。大公宮殿跡の前のリベラシオン広場には数件のカフェがテラスを作っていてちょっと南仏っぽいけど。
カフェはテラスのものと親父の溜まり場みたいなものと2種類あります。前者はお洒落で後者は人間臭いのが良い。一杯1ユーロ前後のコーヒー一杯で数時間もだべれるというのが日本と違って心地いい。しかしアンコウの口を持つ私にヤクルト一瓶位の量しかないコーヒーでは1時間も持たない。また夏の暑い日には必ずまずペリエで喉を潤してからコーヒーを飲むので料金的にもコーヒー3杯くらい飲んだようなもの。
[076]スト天国、スト地獄
南仏、夏の風物詩であるアヴィニヨン演劇祭もまたマルセイユやエクス・アン・プロヴァンスの音楽祭とともに中止になってストに突入したとニュースで聞いた。アヴィニヨンは仕事で行く機会も多いし、演劇際の賑わいが好きなのでとても残念。以前ある人からこの町には船の劇場があると教えてもらった。うちの会社は船のホテル、近からずとも遠からず同業者的な近親感を持った。うちの船はその船の劇場のすぐ近くに停泊することがあり時々前を散歩がてらに通った事も。ちょっとアングラな雰囲気が妖艶なのですが、パリでストリップを観たあの勢いでいつか行こう。やはり演劇祭のときに行こう。
フランス人はよくストをする。女の子を引っ掛ける位に頻繁に、そして簡単に。この人たちにとってストのない生活は愛のない生活のように無味乾燥なのかも。いやいやその頻度には呆れるというよりも感心してしまう。君たちいつ仕事すんの?って感じ。ストをしてもそれ程国の機能に影響を及ぼさないところに大国フランスを見る。聞いたところによればトラック野郎のストは地続きの欧州交通網の機能を完全にストップさせるために国境をトラックが横並びにしてとうせんぼするらしい。いわゆる封じ込め、国家軟禁?私が勘弁してよ!と思ったのはごみ回収車のスト、それも真夏。回収に来てくれないから路上のごみの山からは悪臭がするにねずみもご登場。ペスト再来かと怖かった。