[020]ボージョレの帝王のワイン博物館

春になり銘醸街道も葡萄の新緑絨毯で埋め尽くされる様になりました。ワイナリー巡りには快適な季節です。ボーヌの大きなネゴシアンのカーブで試飲という手もありますが、これからの季節はやはり貸し自転車で銘醸街道をサイクリングしながらワインガイド本を片手に造り手のドアを叩きたいものです。
リッチにそしてエレガンスに溢れるワイナリー巡りと洒落てみるのなら、銘醸街道沿いのホテルに連泊して自転車で畑を見る、地元観光やショッピングというのはどうでしょう。そして夜はゆっくりと星空の下、テラスで郷土料理とワインを味わってみては。毎日長時間満員電車に押しつぶされ、片付けても片付けても増えるだけの仕事に追われる、頑張る自分へのほんの僅かなご褒美の贅沢。生きていて良かったと思わせる旅となるでしょう。
ディジョンからバスで30分、モレイ・サン・ドニにあるホテルレストラン、CASTEL DE TRES GIRARD(カステル・ド・トレ・ジラール)は自分への「ご褒美旅行」にぴったり。天蓋付のお姫様(王様でも可)ベッドで優雅な目覚めを迎え、窓を開けると目前に広がるのは一面の葡萄畑。気分は高級ワインのワイナリーオーナー。

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[008]郷土料理・かえる編

この地方の郷土料理と言えばワインソースやワイン煮込み、その代表的なものがBoeuf Bourguignon(牛肉の赤ワイン煮)やCoq au Vin(雄鶏の赤ワイン煮)。白ワインソースの魚料理ならPouchoseがあります。これらはメインで、オードブルならやはりまずはエスカルゴ。これがこの地の名産の理由、カタツムリは葡萄の葉を餌にしているからです。同じ理由で蛙もブルゴーニュ郷土料理です。その昔は葡萄畑にエスカルゴや蛙がいてそれを取って料理していたようですが、都市化と化学肥料でそれらは減少またはサイズが小さくなり現在では東欧やギリシアからの輸入物にたよっているのが事実のようです。
ミッシュラン星付きや高級レストランであればブルゴーニュで飼育しているものが頂けるようですが、ビストロや一般家庭の食卓に昇るのはやはり輸入物。スーパーに売っているエスカルゴは殻に入っていてソースも埋め込んであります。ソースはハーブバターが通常なのですが、カシス産地のニュイサンジョルジュが近いこのディジョンではカシスバターのソースが埋っているものも売っています。味も形もサザエに似ているので醤油バターのソースを埋めこんだら和風になるかも。

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