留学と違った体験をするインターンは参加費を払えば誰でも希望の場所へ派遣されるという事はありません。無給の研修なのに受け入れ先企業が「この人なら引き受けます」と言わない限り不可能。審査が通るまでに語学や適正のチェックがありやっぱり壁は厚い。どんなに語学が出来てもその国で頑張ってみたいと意思があっても審査の合否を大きく左右するのが「就労経験」。だから派遣されてくる研修生は社会人として一応のマナーとセミプロ意識を持ってやって来ます。でもそれが出来ないと研修とは言えども無給の1年は辛い。
フランスの労働許可証の取得がいかに難しいかは身をもって体験した。実力があればなんとかなるというのは高失業率のこの国では御伽噺。外国人は外国人。守らなければならないのは自国民の就職先。語学留学から就職というラッキーな話はなかなか無く、辛うじてインターン研修の後に就職という可能性が僅かにあるかないか。それでも研修生は僅かな望みを持ち、自らの貯金を頼りにスポンジの様に吸収し、経験を積む。研修の終わりには一回り大きな人となって更なるキャリアに向かってのステップを踏む。
[160]ニュイ、春の訪れ
3月第3週目週末はニュイ・サンジョルジュのワインオークションがありこの小さな町に多くの観光客を呼ぶ。知名度は11月の「栄光の3日間」から比べるとまだまだで、規模もボーヌのそれから比べると控えめかな。でもボーヌ同様にここも土曜日には10キロのワインマラソンがある。秋のボーヌ、春のニュイと楽しみは尽きない。
私のお目当てはメゾン・ド・ヴァンで開催される有料試飲会。10ユーロの記念グラスを入場料代わりに買いさまざまな村と造り手のワインを飲み比べながら楽しむことが出来るこれをいつも楽しみにしてる。ボーヌだと試飲する場所がたくさんありすぎてあっちもこっちもと欲張り過ぎて途中酔いつぶれることも。
ディジョンからこの祭りへ行くならやっぱり郊外バスTRANSCOで。ニュイまで35分、片道3.40ユーロ。マルシェと呼ばれる屋内市場の前で下車すると市場の中では展示会や試飲試食の会場で賑やか。でもこれは後回しにして、市場の前を左に取りディジョン方面に道路沿いを進むと公園の入り口がある。園内では葡萄耕作や収穫のための大型トラクターの展示会場となっていて、それをずっと突き進むとやっとメゾンに到着。